うつ病の種類と病名、チェック方法

従来型のうつ病は、主に仕事上のストレスが原因で発症するといわれています。
そこで、うつ病の種類と特徴を、職場で見られるタイプと
その他のタイプに分けて解説します。

セルフチェックの方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

職場で見られる5タイプのうつ病

うつ病は、ストレス要因ごとに8つの種類に分類されますが、中でも「職場うつ」になりやすいものには5つのタイプがあります、詳しく見ていきましょう。

過重労働型

職場でのうつ病で、もっとも多いタイプです。
「多少の無理なら大丈夫」と考え、月に何十時間もの
残業を続けている人や、仕事による睡眠不足で
疲労を蓄積させている人に起こりがちです。

転職・業務変更型

転職や昇進、転勤、配置転換などによって起こるうつ病です。
それまでは、自分が直接業務を担当して成果を上げていればよかったのが、
昇進により部下を育成する立場になった途端、
業務内容の変化に適応できず、ストレスを溜め込むことにより発症します。

対人関係過敏型

職場内での人間関係によって発症するうつ病のタイプです。
パワハラ、セクハラ、いじめ、恋愛、または相手との
相性が悪いなどの原因があります。

環境・育成型

子どものころの思い出や生育環境が原因となるタイプです。
親の虐待や学校のいじめなど、成長過程で心に傷を負っている人たちが、
仕事上の問題によりうつ病を発症させてしまいます。

知能構造型

成績はとても優秀なのに、周囲とのコミュニケーションが
上手く取れないなど、知能構造に隔たりのある人が
陥りがちなものです。場の空気を読めないがために
周囲と上手く合わせられず、ストレスを溜め込む原因となってしまいます。

その他の3つのタイプのうつ病

職場での問題以外にも、うつ病を発症させる要因があります。
以下に、要因別の3つの種類についてまとめました。

物質型

「依存」が原因となってうつ病を発症させてしまうタイプです。
多いものに「アルコール依存」があります。
パニック発作などの症状を抑えるためにお酒を飲み、
その結果、アルコール依存からうつ病を発症させてしまいます。

アルコールだけでなく、ある種の鎮痛剤やカフェインなどでも起こります。

ホルモン変化型

更年期障害をはじめ、PMSやPMDDなど、女性ホルモンの
変化が原因で発症するうつ病のタイプです。

また、甲状腺機能の低下、亢進によっても発症する場合があります。

器質型

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など、脳の血管障害を患った人が、
その後遺症として起こすうつ病です。
認知症やアルツハイマー病なども当てはまります。

診断テストでうつ度をチェック

うつ病チェックには「DSM-Ⅴ」という診断方法が用いられます。

これは、客観性を重視して作られた、アメリカの精神医学界が出している
「精神疾患の分類と診断のためのマニュアル」に基づいた診断方法です。
職場うつの診断にも利用できるので、ぜひチェックしてみてください。

(1)1日中、気分が沈んで憂鬱である。

(2)仕事や趣味、対人関係などに興味を持てない。

(3)食欲不振(まれに過食)ぎみである。

(4)不眠症(まれに過眠症)である。

(5)通勤や家事など、同じことのくり返しがつらい。

(6)疲れやすく、無気力である。

(7)罪悪感を持ちやすく、自分に価値を感じられない。

(8)集中力や思考能力が停滞している。

(9)自殺など、死について考えることがある。

(1)と(2)のどちらかが当てはまり、それも含めて、
5つ以上の項目がほぼ毎日2週間以上続く場合は、うつと考えられます。

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