長く続く重度のうつ病の症状と対処法
治療が順調に進み、通常の生活に戻っても油断は禁物です。
うつ病は再発率のとても高い病気なので、
今度は再発を防ぐ治療法に切り替えなければなりません。
再発予防で知っておきたいことを紹介します。
うつ病は再発率の高い病気です。
治療が順調に進み、「もう治った」と感じられる回復期に入るころが
一番危険だといわれています。
うつ病の再発を防ぐ重要性
うつ病は、特に再発に注意が必要な病気だと言えます。
症状が強くでる急性期が終わり、回復期に入って
症状が徐々に改善していくと、強い「自殺念慮」に支配されてしまうことがあります。
いったん症状が軽くなり気持ちが安らぐと同時に、
「もうあんなつらい目には遭いたくない」と再発を恐れて
「この世から消えてしまおう」という衝動に駆られてしまうのです。
そのため、回復期は再発リスクを下げるための治療が欠かせなくなります。
うつ病の多くは、病状が回復に向かったとしても
2~3年以内に半数以上が再発するといわれているほど、
再発リスクの高い病気です。
再発すると、以前よりも病状が重くなり、
薬の量を増やさなければならなくなる人もいるので、
再発を予防することはうつ病治療において大変重要なのです。
うつ病の再発を防ぐには
うつ病の再発を防ぐ方法を紹介します。
維持療法で予防する
「維持療法」とは、病気が治った後も薬による治療を継続することです。
うつ病の場合はある日突然服用を止めるのではなく、
段階的に減らしていくことになります。
服薬期間は、1~2年です。重症、慢性化している人は数年かかる場合もあります。
認知をコントロールして予防する
うつ症状を起こしやすくしている思考パターンを変えていくことも大切です。
たとえば、自分の抱えこんだ仕事を見て「こんなに処理できない」と悩むのではなく、
「できないところは誰かに手伝ってもらう」と考え方を改めることで、気分も変わってきます。
不眠に注意する
夜眠れない、夜中に何度でも目が覚めてしまう、
などの不眠の兆候があらわれたときは注意しましょう。
うつ病再発のサインかもしれません。
周囲のサポートも大切
家庭なら再発リスクをきちんと理解し、生活リズムを安定させ、
規則正しい生活をおくらせる、会社なら仕事量を調節する、
仕事を抱えこませない仕組みを作るといったことで、
患者がストレスを抱えこまないように
周囲がしっかりサポートしてあげることも、再発予防には大切です。