うつ病にかかりやすい性格として、本などでは
一般的に次の性格例あ挙げられています。
真面目、几帳面、完璧主義、責任感が強い、頑張り屋、
律儀、凝り性、仕事熱心など。
これらの性格は「執着性格」と言われ、精神科医
下田光造が名付けたものです。
また、ドイツの精神科医のテレンバッハにより
「メランコリー親和型性格」とも呼ばれています。
では、これらに当てはまらない性格の人、例えば
自己本位、ずぼらな性格の人はうつ病になる心配なし、
と安心してよいのでしょうか?
答えは、No! です。
そもそも、性格とは持って生まれた「気質」に上塗りされて
できたものです。
そして、この性格も流動的です。
性格は、場所、環境、出来事により、また一緒にいる人に
より影響されて様々に変化します。
人間は、環境、体内ホルモン、年月(時間)、いろいろな
要因に左右される生き物だからです。
ですから、「性格」とよりも「性格傾向」といった方が
適切かもしれませんね。
また、「人格」という言葉も使われますが、これは性格を社会面
から見た要素で使うことが多いので、「性格」とほぼ同義語と
考えられてよいでしょう。
うつ病になりやすいのは、性格ではなく、環境、出来事に対する
反応の仕方なのです。
これからの症例を見ると、様々な人がうつ病にかかっていること
がお分かりになるでしょう。