うつ病と依存症の関係・・依存症への理解

うつ病と依存症は関係があるのか?

 

うつ病と依存症は、併発する可能性が大きい

依存症とは、ある物事に依存し、
それがないと身体的・精神的な平常を保てなくなる状態です。

依存症は大きく2つに分けられます。
①物質に対するもの(アルコール、薬物等)
②行為に対するもの(インターネット、買い物、摂食障害等)

 

特に依存症の始まりの時期は、他者から見ると
自身をコントロールできない未熟な人間のように
見えますが、れっきとした心の病です。

 

依存症はうつ病等の心の病と併発していることが多いです。

 

心の病は、身体の病気と違って
周囲から理解を得られないことが多いです。

例えばインフルエンザにかかって寝込んでいる人に
「怠けるな!起きて頑張れ!!」と怒る人はいませんよね。

けれど心の病は単に怠けているようにしか見えず、
厳しく叱ったり、過剰に励ましたりしてしまいがちです。

依存症も、
・社会的な立場を失うと分かっていても止められない…
・死に至るかもしれないのに止められない…
・人に迷惑をかけているのに止められない…

という点があります。

本人はいくら人から言われても止めることはできませんし、
怒られたり責められたりして罪悪感に苛まれても
更に依存してしまいます。

本人や家族などの身近な人が病の本質を理解し、
正しい知識を身につけることは回復に繋がります。

逆に周りの人が病気についての
情報・知識が乏しいにも関わらず、
力任せに治そうとすると回復を遅らせてしまいます。

 

心の病を持つ方に実際に聞いて思ったこと 

私はカウンセラーとして
心の病を持つ方の苦悩をお聞きしてきて、
ご家族の理解を得られずに苦しんでいらっしゃる方が
たくさんいらっしゃると感じました。

また依存症で命を落とした家族と共に生き、
私自身もうつ病で苦しんできたので、
このことをたくさんの人に知ってほしいなと感じています。

うつ病の症状!どんな経過をたどって良くなる?

苦しいうつ病の症状は、いつどんな経過をたどって良くなっていくのでしょうか?
アップダウンを繰り返してばかりで、ますます気が滅入るばかりでしょうか?
回復に向かっている感覚がハッキリと自覚できないのでとても不安になっていますか?
うつ病の症状も時間が経過して数週間から数ヶ月経つとかなり変わってきます。
一旦回復しても再発するリスクがとても高いと言われているのも不安の一つです。

今回の記事では、

・ うつ病の症状:気分のアップダウンの進み方
・ うつ病の進行にしたがって変化する症状
・ うつ病の症状から回復するまでの時間
・ 回復後もうつ病の症状が再発・再燃する可能性

について取り上げてみました。

項目うつ病の症状:気分のアップダウンの経過

うつ病の症状がどう進行するかを気分のアップダウンで表現したグラフにしてみました。
気分のアップダウン640
うつ病の症状にはいろいろなものがありますが、ここでダウンと言っているのは、
苦しい辛いとてもイヤな気分のレベルだと考えてください。

グラフでの一番底のレベルは、死にたいほど苦しくて辛い、
何もせず目をつぶって横になっていてもどうもがいても
とにかく苦しくて辛いといった最悪のレベルと考えてください。

■ うつ病の初期:急進期
・ アップダウンが徐々に激しくなってき、
・ 悪化するにつれてアップダウンの幅が大きくなり、
・ しだいにダウンしたときの気分がさらに深くなっていきます。

■ うつ病まっただ中の重症期
・ 気分は深くダウンしたままで、アップダウンがあまり感じられません。

■ うつ病の後期、回復期
・ 時々気分が多少アップし始めるのが感じられるようになります。
・ しかしアップとダウンが繰り返され、敏感で不安定な時期です。

■ うつ病の最終段階、寛解期
・ 激しく落ち込む、長い時間ダウンしたまま、という状態がほとんど無くなってきます。
・ しかしまだ完治というわけにはいかず多少の緩やかなアップダウンが続きます。

このアップダウンの経過には、いくつものパターンがあります。
実際の時間的な経過は、このグラフと違って後ろの過程が間延びしてしまいやすい。

急進期は1~3ヶ月とばらつきがありますが、
その後の重症期は数ヶ月から1年にも及ぶ場合もあり、
さらにその後の回復には数ヶ月で済む人もいれば数年から十数年かかる人もいます。

時間的な長さだけでなく深さのレベルでも、
人によってそのパターンはかなり異なります。

さらに、同じ人でも、何年かおきに繰り返しうつ病を発症する場合、
そのたびに異なるパターンの経過をたどることも多いのです。

また、このグラフに示した重症期のパターンと違って、
急進期や回復期と同じようなアップダウンを
更に何度も何度も繰り返すというケースも珍しくありません。

この点、双極性障害とも見分けがつかない症例になります。

項目うつ病の自覚症状:どんな経過をたどって変化していくか?

まずは、うつ病が悪化していく過程で自覚症状がどんな経過をたどるか?

まずは症状が悪化していく際の一般的なパターンを見てみましょう。

急進期に入る前あたりから、
・ ちょっとしたことでイライラしたり怒りっぽくなる
・ 焦りや不安感を感じやすくなる
といった不安定な気分になり始めますが、
普段の自分と比べてちょっと変だぞとはっきり自覚しているケースは稀です。

その後、急進期に入ってくると、だんだん自分でもはっきりと
自覚できるような症状が現れてきます。

例えば..
・ 憂うつな気分から抜け出せない
・ 不安な事が気になって眠れない
・ 今まで興味を持っていたものが面白くなくなる。
・ 異性に興味がなくなり食べ物が美味しく感じられない
・ 気力が続かない。・日常的な日課や習慣もだるくてできない。

insomnia250重症期には
・ 夜になっても眠れず、朝起きれない。あるいは一日中眠い
・ いくら眠っても休んでも、疲労が回復しない
・ 自分が無意味で無駄な存在に感じられる
・ 死んでしまいたいと感じる

回復に向かう際のパターンとしては….

回復はこれらの自覚症状が、行ったり来たりを繰り返しながら、回復してきます。
・ 焦りや不安が無くなってくる
・ 憂うつ感が薄らいでくる
・ 気力や粘り強さが出てくる
・ 以前はおもしろいと思っていたことに興味が戻ってくる
・ うれしいことが見えてくる

最終的に寛解のレベルにまで回復してくれば、多少のアップダウンは自覚しながらも
・ 自分で次の行動が決断できるようになる。
・ 日常の日課や習慣に対しておっくうに感じることが無くなる
・ 人間関係や仕事や勉強に対して積極性が出てきて、自分から行動力できるようになる

こうした回復のサインを見逃さず、希望の火を温め続けましょう

項目うつ病の症状:時間経過どこまで回復?

うつ病の症状から回復するのにどれぐらいの時間がかかったかを調べたところ、
ある調査では

maze in brain・ 3ヶ月で回復した人が全体の10%
・ 6ヶ月以内に回復した人が全体の50%
・ 1年以内に回復した人が65%
・ 2年以内が80%
・ 3年以内が85%
・ 4年以内が90%

という結果でした。

うつ病はよく「心の風邪」などと言われていましたが、
回復までの時間で見る限り、風邪よりはるかに長い時間がかかる病気だという事を
よく理解しておく必要があります。


しかし2年から4年以内には、8割から9割の患者が回復しているので、
再発防止や予防治療、そして根本的な「心の体質改善」を
根気よく続けることが何よりも大事です。

項目うつ病の症状:再発・再燃の経過

回復~寛解後の症状の経過として、再発する可能性にも十分な注意が必要です。
回復~寛解後、1年以内で4~5割は再発する、
また一生のうち 8~9割の確率で再発するという統計もあります。


再発は更に再発を繰り返す傾向にあります。
再発するごとにまた再発する率が高くなるのです。

たとえばある調査では

・ 1度うつ病になった人が、2度目を再発する率は 50%
・ 2度うつ病になった人が、3度目を再発する率は 75%
・ 3度目以降のうつ病の人が、次に再発する率 90%

という結果でした。

注意と同時に、この病気とつきあう「覚悟」や、
ともに暮して生きていく「知恵」が必要になるでしょう。

 

うつ病の症状

健康な人でも憂うつな気分になることは、しばしばあります。

しかし、たいていの場合、何か気を紛らわすことをしたり、
何か好きなことに集中する時間を過ごしたり、
一晩眠ったりすれば、憂うつな気分が解消してしまいます。

憂うつな気分が、その場、その日のうちに解消せず、
慢性化して長期間してしまうと、「うつ状態」に陥ります。


うつ病はその症状が、「うつ状態」より悪化し
病的なレベルにまで達したものです。


どこからが病的なレベルで、
どこまでだったら病的とは言えないのか、
その境目は実は明確ではなく、非常にあいまいです。

通常、日常生活で感じる「憂うつ」とか、
数日耐えていると回復しまうような一時的な「うつ状態」は
まだ病的とは言えないでしょう。

それよりも重く長くつらい、普段の暮らしや
仕事をするのに長期間に渡って支障がでるほど、
耐えられないほどのつらさになったものです。

海中逆さま
うつ病の典型的な症状は、「気分が悪い」という自覚症状で、このため、「うつ状態」あるいは「うつ病」は、
病名として「気分障害」とも呼ばれます。
それも耐えられないほどつらい「気分の悪さ」です。


うつ病の症状は、気分の悪さを引き金にして、
人によって更にさまざまな形で表れます。

色々な症状が複合的に発症するのが確認できてはじめて、
総合的に見て「うつ病」と診断されるのです。

うつ病では、日時や時間の経過によって
色々な異なった症状が、複合したり入れ替わったりしながら、
長く続くのが一般的です。

数ヶ月から長い人では数年の単位に及びます。

また、なりかけ~急性期~小康状態~回復期と、
何ヶ月にも渡って、つらさが変動し、
うつ病特有の色々な症状が何の前触れもなく
アップダウンを繰り返します。


このため、効果的な治療や回復を行わなければ、
新たなつらさを長い月日の間、
繰り返し耐えていかなければならないのです。

boy window
経験のない健康な人に、そのつらさを説明できる言葉が無い、
というのももどかしいところです。

「やる気が起きない」とか「つらい、悲しい」とか
「気が重い」といったうつ病の症状のほとんどが、
自分だけのつらさであり、内面的で主観的なため、
経験者以外はほとんど理解できませんし想像もできません。

「立ち上がれないくらい痛い」とか「吐きたくなるくらい気持ち悪い」
といったような分かりやすい説明ができません。

そのつらさを訴えても、中には「怠け者」呼ばわりしたり、
「弱者」扱いしたりする人がいるのも悲しい事実です。

「うつ病」の典型的な症状

過去2週間を振り返ってみて、
だいたいいつも気分が悪くて、
次のような症状を頻繁にあるいは慢性的に経験していれば、
「うつ病」の可能性があります。

特にこういった症状が、以前、元気な時は、
ほとんどなかったのに、最近、強く日常的に
感じられるようになっているのであれば、
「うつ病」の急性期にあると見てよいでしょう。

ぐるぐる横頭 何もやる気が起きない。
 元気がでない。踏ん張りがきかない。
 何もしていなくても、つらい、苦しい
 とても気分が悪い、気分が重い、気分が落ち込んでいる。
 身の周りのことですら面倒くさく、やらなくなってしまった。
(洗濯、掃除、歯磨き、おしゃれ、整理整頓など)

 朝起きれない。夜眠れない。眠りが浅い。あるいは一日中、昼間も眠い。寝ていたい。
 食欲がない。食事が美味しく感じられない。味がしない。あるいはむやみに食べてしまう。
 いらいらして落ち着かない。やっていることに集中できない。
coveringface 仕事が手につかない。てきぱきと片付けられない。仕事を辞めたい。
 くよくよ悩んで先に進めない。簡単なことでも決められない。
 最近、嬉しい、楽しい、という感情を失ってしまった。
 かわいい!きれいだ!美しい!かっこいい!すばらしい!
すてきだな!という感情が無くなってしまった。

 何だか悲しい。些細なことでも泣きたくなる。泣き出してしまう。
 精神的に疲れた、仕事や勉強や家事や育児やその他の
義務的なことを何もかも投げ出したい。今この場から逃げ出したい。

 本当は「助けて!」と叫びたい。(が叫ぶこともできない)
 死にたい、と思う。あるいは死んだら楽になれるかもと、想像することがある。
 今日の楽しみも明日の夢も希望もない。人生に対して絶望感で一杯だ。

どうでしょうか?いくつの症状が該当するでしょうか?

一日に何度くらいこういった感情をいだくでしょうか?
その重さはどうだったでしょうか?

医師の診察

shadows_street気分障害という病名の病気、いわゆる「うつ病」を
医学的に治療する公的に認可された専門家は、
精神科、神経科あるいは診療内科の医師です。

またカンセリングの専門家として
公的に認可されているのは臨床心理士です。

しかし、多くの場合、このような気分の症状を
病院で訴えても、患者の病状がどの程度の重さなのかを
正確に測定するわけでなく、先生の総合的な判断で、
薬が処方されるだけです。


たいていの専門医は、診察時間(一般的には10分前後)の間に、
あなたが、どの程度のどのような症状を訴えたかによって、
診断をし、薬を処方するのです。


「うつ状態」あるいは「うつ病」のあなた固有の症状の重さには
正確に測定できる物差しを当てることができないので、
医師を含めた他の人に正確に客観的なデータで
理解してもらえることはないのです。


このことは、よく理解しておいてください。

ear医師や家族や他の人が、自分と同じように、
自分の苦しみを理解してくれていない、というのは
当然の事実なのですが、「うつ病」の人には、

その事実を受け止められずに、自分の苦しみを、
いわば客観的に証明するために、自傷行為に走る人もいます。

自分の苦しみを誰も客観的には理解して
共有してくれていないということが、
受け入れがたいつらい事実なのです。

専門家(医師、臨床心理士)のところに行っても、
客観的なデータとして、自分の症状のつらさは
測定してくれるところは稀です。

 

うつ病を悪化させる原因・悪化時の症状と対処法

長く続く重度のうつ病の症状と対処法

うつ病の治療中に注意したいのは、
誤った判断で病状を悪化させてしまうことです。

うつ病は、治療には時間がかかりますが、悪化するのは早い病気です。
どのようなことで悪化するのか、また、
どうすれば悪化を防げるのかを紹介します。

うつ病を悪化させる原因とは?

うつ病を放置する

うつ病は責任感が強く、神経質な人がかかりやすいといわれています。

そのため、「仕事で迷惑をかけてしまう」「自分が頑張らねば」という
気持ちで目先の仕事に集中し、病気を放置してしまうケースが多くありますが、

うつ病もほかの病気と同じように、きちんと治療を受けなければ
症状が次第に悪化していきます。

悪化してから治療を始めても思うように治療への反応が上がらず、
結果、治療が長引いてしまうことになりかねません。

治そうと焦る

うつ病は、症状がよくなったり悪くなったりをくりかえしながら
徐々に回復していくのが一般的です。

早く治して普通の生活を送りたからと、少しよくなった時点で
治療を止めてしまうことは、かえって症状を悪化させ、
病気が長引いてしまいます。

うつ病は治療期間に最低3か月はかかります。

そのことを念頭に置き、焦らずじっくりと治療に取り組むことがもっとも大切です。
また、もし治ったとしても再発の危険もあるので、
通常の生活に戻ったとしても、半年~1年は治療を受け続けることが多くあります。

うつ病が悪化したときの症状と対処法

うつ病の初期症状は、不眠や、肩や首の痛み、倦怠感、めまいといった身体症状です。

身体症状を過ぎると、集中力の低下や物忘れ、判断力の低下など、
思考に関わる精神症状に移行します。

そして症状がさらに悪化すると、身振り手振りなどの動作が鈍くなる、
死にたいと思うようになるといった状態になっていきます。

対処法としては、休養・睡眠をとって心身を休めることが基本です。

うつ病を悪化させないための予防法

うつ病の多くはストレスに原因があります。

ストレスを引き起こす要因は人それぞれですが、多くの場合、
人間関係、仕事、病気などに集約されます。

うつ病を悪化させないためには、自分の中のストレス要因を把握し、
遠ざけることが大切です。

うつ病の症状が軽い場合は、これだけで回復できる可能性がありますが、
重度のうつ病などは、さまざまなストレス要因が絡み合っていて
自分だけではなにが原因なのかわからなくなってしまっている場合もあります。

そうなる前に、理学療法士などの治療を受けながら、
ストレスの洗い出しを行い、要因を明らかにした上で、
遠ざけるといった対処が必要になってきます。

うつ病  からだ・こころの症状

うつ病 からだの症状

うつ病のからだの症状は、1つではなくいろいろな症状があらわれます。

眠れないことに加えて、頭痛がする、食欲が出ないなどです。


そしてこのような症状があるにもかかわらず、

いろいろな検査をしても原因がわからないということがよくあります。


からだの不調に加えて、よく考えてみると

「毎日が楽しくない」、「何をしてもつまらない」、
「とにかく憂うつだ」など、こころの症状もある場合です。

 

睡眠の異常

  • 眠れない(入眠困難)
  • 朝、目覚ましよりも早く目が覚める(早朝覚醒)
  • 夜中に何度も目を覚ます(中途覚醒)
  • 寝た気がしない(熟眠障害)

 

食欲の低下
(ときに増加)

  • 食欲がない
  • 何を食べてもおいしくないし、食べるのも億劫
  • ダイエットをしていないのに、体重が1か月で数キロも減った
  • 甘い物が欲しくなり、過食になり体重が増加することもある

(食欲や体重は増加する場合もあります)

 

疲労、倦怠感

  • からだがだるい
  • 疲れがずっと残っている
  • ひどく疲れる
  • からだが重い

 

ホルモン系の異常

  • 月経の不順
  • 勃起の障害
  • 性欲の低下

 

その他の症状

  • 頭痛(頭に鍋をかぶったようなすっきりしない鈍い痛み)、頭重感
  • 肩、背中、四肢関節などさまざまな部位が痛む
  • 便秘
  • 心臓がドキドキする(動悸がする)
  • 胃の痛み
  • 発汗
  • 息苦しさ、窒息感


なぜ、うつ病でからだの症状があらわれるのでしょうか?

うつ病では、さまざまなからだの症状があらわれるため、
多くの方にうつ病という自覚がなく、
何らかのからだの病気があるのではと考えて、
内科などを受診する人が少なくありません。


実際に、うつ病患者さんの半数以上が

はじめて病院に行くときには、
精神科ではなく内科を受診していたという報告があります。


では、なぜ、うつ病でからだの症状があらわれるのでしょうか?


それは、心配事があればお腹がキリキリする、

緊張すると胸がドキドキするというように、
こころとからだはつながっているからです。


うつ病は、精神的に落ち込む病気ですが、

そのこころの不調がからだにもあらわれているのです。


また、うつ病は気分の不調をきたすだけでなく、

神経やホルモン、免疫などに影響を及ぼし、
これらが複雑にかかわりあって、
いろいろなからだの症状があらわれると考えられています。


最初筆者は風邪の症状がずっと続いていて

内科に通ってました。


これを心身相関といいます。


さらに、うつ病になると「不安になりやすい」、

「物事を悪くとりやすい」という状態になるため、
普通だったら見過ごす程度のからだの不調も、
とても大きく感じてしまうのです。

 

うつ病 こころの症状
こころの症状でよくあるものは、「抑うつ気分」と「意欲の低下」です。

   抑うつ気分

  • 気分が落ち込む、特に朝の抑うつ気分が強い
  • 悲しい気持ちになる
  • 憂うつだ、何の希望もない

    思考力の低下

  • 集中力が低下し、仕事の能率が落ちた
  • 些細な決断ができない
  • 注意力が散漫になって、人のいうことがすぐに理解できない

    意欲の低下

  • 今まで好きだったことや趣味をやる気になれない
  • 友人や家族と話すのも面倒だし、話していてもつまらない
  • テレビや新聞をみてもおもしろくない
  • 身だしなみやおしゃれに関心がわかない
  • 不安や落ち着きのなさ(焦燥感)でじっとしていられない
  • 毎日生活に張りが感じられない

    逆の症状があらわれることもあります。

    眠れない、食欲がない、落ち込んでいるという症状は
    うつ病でよくある症状ですが、
    ときに逆の症状があらわれることがあります。


    眠れない → 睡眠の過剰があらわれることがあります。(過眠)
    • 朝も遅くまで寝ている
    • 休みの日は1日中寝ている

    食欲がない → 食欲が異常に進むことがあります。
    • いつもよりよく食べるようになった
    • やけ食いにも似ている
    • 夜中によく食べている
    • 数か月で明らかに太った

    落ち込んでいる→不安や落ち着きのなさ(焦燥感)が
    あらわれることがあります。
    • イライラしている
    • じっとしていられない
    • ソワソワした感じ

    注意:特に高齢者のうつ病では、不安や焦燥感
    (イライラしたり、あせったりする)が強く出て
    診断が遅れることもあります。