うつ病は甘えなのか?

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うつ病で気持ちや体調が不安定になると、ドタキャンや欠勤、
遅刻をしたり、集中力や持久力が低下して
仕事を効率よくこなすのが難しくなったりします。

そのため“うつ病は甘えわがまま”と周囲の人に思われることがあります。

 

私自身もうつ病がひどかった頃、
どうしても電車に乗ることができず、
「今日こそ乗って出掛ける!」と意気込んでも、
頑張れば頑張るほど辛くなり、

乗ることができても一駅ごとに降りて休まなければなりませんでした。

 

また、抗うつ剤やパニック障害の症状を和らげる
安定剤などが意識を朦朧とさせ、記憶障害も多々ありました。

その為、人との約束を果たすことも仕事も、
簡単な事のはずが全くできなくなっていました。

これらの行動パターンはもちろん人から理解されず、信用・信頼を失いました。

“簡単なこと”“当り前のこと”がうつ病によってできなくなることは、
例えると心の器の中に本来は満たされているはずの
“余裕”が枯渇している状態で、常に心の中は大嵐で
何か行動をしようとする度に不安や恐怖感を感じていました。

周りの人からは“甘えている”“怠けている”“自分勝手”と
思われて当然の行動ですし、本人も
当り前のことが簡単にできないことへの罪悪感でいっぱいになります。

本人にとっても、支える家族やパートナー、一緒に働く人、
友達などの周りの人にとっても不快な気持ちになってしまいます。

うつ病=甘えで決めつけてはいけない

単に“うつ病=甘え、わがまま”という認識ではなく、
そのメカニズムを知っていたら、双方とも不快な気持ちを
少しでも解消できるのではないかと思います。

まず、うつ病で思うように行動できない人の場合、
自分を責めず“うつ病が治ればきっとまたできるようになる”と
希望を持って治療に専念してほしいと思います。

感情を貯め込まず、吐きだす練習をすると
何か行動する前に起きる憂鬱感が軽減されます。

例えば信頼できる人に聞いてもらう、
カウンセラー等の専門家の人に聞いてもらう、
ノートに書き出してみる、など。

職場では“うつ病だからできなくても仕方ない”と自分だけで
開き直っていても理解してもらえませんし、
遅刻や欠勤などは一緒に働く仲間に迷惑をかけてしまうので、

できれば体調不良である事をきちんと事前に伝えて
大事な仕事は断って治療に専念する方が良いです。
会う約束をしている友達にも今の自分にはできないこと・難しい事を
率直に伝えて無理のない約束をして下さい。

逆にうつ病の人を支える側の場合、相手の言動に振り回されて、
うつ病は甘えでわがままだと思われると思います。

大事な仕事や時間が無駄になってしまう事もあります。

それで相手への不信感や苛立ちが大きくなっていきます。

そんな時はその人の本来の良さや可能性を信じてあげて欲しいと思います。

うつ病は誰でもかかる可能性があります。

一見明るく社交的に見える人も働き者で行動力がある人でも
うつ病になることはありますし、潔癖症の人がうつ病によって
片付けられなくなることや、責任感が強くて真面目な人でも
うつ病によって会社に来られなくなることもあります。

うつ病の時の状態や抗うつ剤や安定剤などの薬を飲んで
副作用が出ている状態は決して本来の本人の姿ではありません。

その上で、感情的にならず大事な仕事や時間であることを相手に伝え、
始めから無理をしないように、
また治療に専念するようお願いするのも一つの方法です。

人は立場が変わると、中々相手の状況が理解しづらいものです。
うつ病が原因でお互い不満に持ってしまい縁が切れてしまうことは残念なことです。

少しの理解でお互い希望を持つことができたら良いですね。

うつ病にかかりやすい人はいるの?

暗い夕日の写真

 

 

うつ病にかかりやすい人”というとどんな人を想像するでしょうか。

 

心の弱い人

完璧主義で責任感の強い人

内向的な人
…などを思い浮かべるかもしれません。

私がうつ病になり、
その後双極性障害にも悩まされていた頃、
いくら病院に通院しても薬を飲んでも心の病気は治らず、
とても悲観しました。

また少し善くなって治ったと思ってもすぐにまた悪くなるので、
“私は心の病に陥りやすい性格なんだ”と思い込んでいました。

また育った環境もうつ病には深く関わり、
改善のしようのないものだとも思っていました。

しかしいわゆる“うつ病にかかりやすい人”というのは
生い立ちや元々の性格で決まるわけではありません。

また誰でも心の強さも弱さも兼ね備えており、“弱い”だけの人もいません。
何らかの原因で弱い部分が強く表に見えているだけの状態です。

とても外交的で、家族にも仕事にも友達にも恵まれていて、
一見幸せそうに見える人もうつ病にかかってしまうこともあります。

現代社会においてうつ病などの心の病は誰もがかかる可能性のあるものだと言えます。

うつ病になりやすい人って?

ではどのような人がうつ病になりやすいのでしょうか。
それは外見では判断しにくいものです。

例えば

・暴飲暴食を続けている、もしくは食事が偏っている

・睡眠が不規則、また昼夜が逆転している

・喫煙や飲酒が多い

・自己否定することが多く、罪悪感が強い

・日常的にDVやパワハラなどの暴力を受ける環境にいる

などが挙げられます。

 

これらが一つでも多く当てはまると、
心の免疫力や抵抗力だけでなく、
身体の力も低下させてしまいます。

 

しかし誰もがうつ病などの心の病にかかる可能性がある、
ということは逆に言うと、
うつ病が絶対に治らない性格の人・生い立ちの人もいない
ということでもあります。

生活習慣を改善するだけで改善できる病気だとも言えます。

どんな性格でも生い立ちでもそれは捉え方により長所にも短所にもなります。
自分自身や自分の身近な人がうつ病になってしまった時、
本人の性格や生い立ちは決して責めたり悲観したりしないで下さい。

私自身も上記の項目が全て当てはまる生活をしていました。

心身共に弱っている状態なので、
何事に対しても悲観的・否定的に捉えてしまい、
幸せだと思う時も感謝の気持ちもありませんでした。

 

この状態でいくら薬を飲んでも心の病が改善しないのは当たり前のことでした。
自分の生活環境を整えるだけで出会う人や付き合う人も変わり、
ものの見方もシンプルでポジティブ、また客観的になりました。

それがうつ病や双極性障害を治す道の大きな一歩になりました。

今うつ病に悩んでいらっしゃる方や
ご家族の方もどうか悲観せず前向きに
生活習慣を改善して頂けたら、と思います。

 

 

うつ病の人への励まし方

よくうつ病の人に「頑張って」と励ましてはいけないと聞きます。

うつ病に苦しんで元気のない家族や恋人、友達がいて、
何とか元気を出して欲しいと思うけれど、
何か余計なことを言って傷つけてはいけないし…
でも何か力になるように言葉をかけてもあげたいし…

と色々考えてしまい、腫れ物に触るように気を遣って疲れてしまうことがあります。

私がうつ病に苦しんでいた頃、
やはり友達がとても優しく接してくれて、
色々な言葉をかけてくれました。

その中で「頑張って」と声をかけてもらうこともありましたが、
私自身は嫌な気持ちがしたり、焦ったりすることはありませんでした。
むしろとても励まされました。

逆に「もっと楽に考えたら?」という言葉に、
どうしたら良いか分からず、戸惑ってしまったこともありました。

かける言葉がその人の心にどう響くかはそれぞれなのかもしれません。
それでは益々、どのような会話をしたら良いか悩みますよね。
そんな時にもし参考になれば幸いです。

私のうつ病の人へのおすすめの励まし方、会話の仕方。

1.ただ聞いてあげて、そのことに対して評価をしない

ただ聞いてもらうことで楽になることもあります。
その時に評価や良し悪し、白黒をつけないことが大切です。

うつ病の時は脳の状態も健康な時より集中力・理解力が落ちています。

当たり前のことができず罪悪感を持ってしまい、
どんな出来事もマイナスに捉えてしまいがちです。

悩みを聞いたら何かアドバイスをしてあげたくなりますが、
聞いてあげることで充分有難いことです。

 

2.笑う
笑うことは何よりもの薬になります。
昔一緒に笑った話でも良いですし、相手が笑ってくれなくても、
笑っているあなたの姿がパワーを与えることもあります。

相手の辛い話を聞き続けていると共感する能力が高い人は疲れてしまいます。

笑うことで暗い気持ちが払拭されます。
他に、人によって

・現実から離れ、気分転換になるような未来の楽しみな話をする

・あなたがいてくれて良かった、と伝える

・良いところを見つけてほめる

これらの会話で気分が楽になることもあります。

 

共通して言えることは、

良し悪し・白黒を決めつけて相手に押し付けないこと、
相手の良くなる可能性を信じること、
です。

これはうつ病に限らず、病気になってしまった人と
お話をする時に共通して大切なことでもあると思います。

 

病気の人の心に寄り添うことは難しく大変なことではありますが、
病気の人にとって気の利いた言葉よりも何よりも

“一緒にいてあげたい”という愛情が嬉しいものです。
あまり気負わずそばにいてあげて欲しいなと思います。

夕日うつ

うつ病で仕事が辛くなったら休職も選択肢のひとつとして考える

うつ病にかかると、
それまではできていた仕事が
できなくなってしまうことがあります。

通勤の時間に起床することができなくなる、憂鬱になる、
集中できなくなる、効率が悪くなる等、
周囲には怠けているように見られてしまい、
本人も思うように動けず罪悪感が募ってきます。

 

もしうつ病で仕事が辛くなったら、
思い切って仕事を休む選択をすることも大切です。
仕事を休むことはとても勇気のいることでもあります。

生活はどうなるのか?

人に責められるのではないか?

今までせっかく積み上げてきた仕事の成果を手放すことになるのではないか?

一生このままなのではないか?
…そう考えると中々決心がつかず、休まず働き続け、
更にうつの症状が酷くなってしまい悪循環になってしまいます。

そうならないために、
今回はうつ病で仕事を休むことの
メリットについてお伝えしたいと思います。

 

 

うつ病で休職することのメリット 

1.休むと可能性が見えてくる

うつの状態は、決して本人を苦しめるために起きているものではありません。
心と身体から“今のままでは壊れてしまうよ”というサインが出ている状態です。

シンプルに考えてみると、うつ病を治すには
休息を取り環境を変えることが重要だということが良く分かります。

働き方を変える、生活習慣を改める、考え方を少しずつ変えていく…等。
休むことによって、憂鬱に思えて仕方なかったことが
嘘のように晴れることがあります。

また不可能だと思っていたことが可能だと思えることもあります。

“無理だ”と思っていたことが“できる”に変わると、
心身はとても軽くなっていきます。

2.客観的になれる

人間は大抵、自分自身の抱えている悩みは
解決できないと思うほど重要で深刻なことのように思いがちです。
他人の悩みを聞くと、自分自身のことより
シンプルに解決策が浮かび、アドバイスできるものです。

休むことによって客観的になれ、
“どうしてこんなことで悩んでいたのかな”と思えたり、
意外と簡単に解決策が見えたりします。

 

3.自分にとっての優先順位が分かる

うつ状態が続き、
“自分のライバルや友人はどんどん成果を上げて向上している…
それに比べて自分は恥かしい”と思われるかもしれません。

人と比べてしまうと、
今の自分にとって大切なこと・恵まれていることが
見えにくくなってしまいます。

誰もが一生休まず成果を上げられるわけではなく、
上手くいかない時期も必ず巡ってきます。

逆にずっと働けないわけではなく、
うつ病が完治すればまたきっと働けて人の役に立てる日が来ます。

自分が休んでいる間も自分を労わってくれ
優しく見守ってくれる人達の存在の有難さが
健康な時よりよくわかります。

また、“やるべきこと”と“頑張らなくても生きていけること”の
区別もつき、無駄に頑張りすぎずに済むようになります。

もし、休むことで経済的に苦しくなることが怖いようでしたら、
先ずは休むことを第一優先にして家族に相談して協力してもらう、
会社の休職制度を利用する、役所や病院に相談して
使わせてもらえる制度は最大限活用させてもらう、などを是非して下さい。

人に相談することは恥かしいことではありません。
病気を治すために、諦めと開き直りも大切です。

そしてまた笑顔でイキイキと自分の仕事ができる日を
信じて頂きたいなと思います。

うつ(鬱病)克服:うつ(鬱病)ってどういうこと?

うつ(鬱病)という呼び方は、病名なのでお医者様だけが診断できる言葉です。

まぁそれはそれとして、
うつ(鬱病)と呼ばれる状態の心理=心を主人公とした時の心の状態を書いてみますね。

この記事は、私自身のうつ(鬱病)克服経験と、
病院でうつ(鬱病)だと診断された方たちとの
セラピーで感じたことをもとに書いています。

うつ(鬱病)と診断され、苦しんでいる方たちの安心材料になるといいですね。

うつ(鬱病)をひとことでいうと?それは「?」がたくさんあること。

うつ(鬱病)と呼ばれる状態を一言のキーワードで表すと「?」になります。

そう「?」=クエスチョンですね。

「?」ばかりが心にあふれてしまっているってことですね。

例えばとあるサラリーマンさんが、毎日毎日お仕事に追われていたとすると…

一体いつまで忙しんだろう?

自分はなんで怒られたんだろう?

ここまで仕事をしなきゃならないんだろうか?

あのとき自分がもっとこうしていれば良かったのだろうか?

そして「?」が「?」のままだと…

自分はいったい何に疑問を抱いているんだろう?

自分はどうしたいのだろう?

自分はどうしたらよいのだろうか?

人も同じように疑問を感じているんだろうか?

自分は何かおかしいのだろうか?

さらに「?」が増えていくと…

スッキリしなくて当然ですよね。

なので憂鬱になって当然です。

そして、これ以上「?」が増えると苦しいので、
何も起こらないでほしいと思うようになり、
何もしないほうが良いと心は感じるようになります。

そのうち「?」そのものをまとめて消したいと思うようになります。

切って捨てるか?

袋に入れて見えなくするか?

自分もろともなくしてしまうか…

でも、心から「?」だけ取り出して捨てることなんてできませんね。

目覚ましい時計みたいに袋に閉じ込めても「?」は鳴り響きます。

うつ(鬱病)克服は「?」を減らすこと、でも答え=正解は必要じゃない!

じゃあどうするか?

それはとてもシンプルです。

「?」を放置しなければいいだけなんですね。

たとえば先ほどのサラリーマンさんだったら…

一体いつまで忙しんだろう?と感じたときになんと答えましょう?

「きっと、来年の春には忙しくなくなってるよ」って答えますか?

そうですね。

それもいいんですが私ならこう応えます。

「自分はいったい何に疑問を抱いているんだろう?」

「そっか。。。自分はいったい何に疑問を抱いているんだろう?って
思って無理はないよね~」

「自分はどうしたいのだろう?」

「そっか。。自分はどうしたいのだろう??って思って当然だよね~」

要するに、正解を答えるより、ただ反応してあげればよいわけです。

答える と 応える の違いですね。

少し難しい言い方をすると肯定するってことですね。

「?」があって当然だね。って肯定してあげることで「?」は和らいでくれます。

「?」な気持ちの目的は正解を知りたいのではなくて
「?」があることを認めてください!ってことなんです。

つまり私のところにお越しくださるうつ(鬱病)で苦しんでいる方は、
「自分に一体何が起こっているのか?」という
大きな「?」に苦しんでいるわけです。

なので、まず「一体何が起きてるか?わからなくて当然ですよね」ってことと、
「こんな目的で、こんないきさつでこんな感じのことが起こってるんですよ。」
ってことに深く納得いくとうつ(鬱病)の症状が収まっていきます。

面白いでしょう?

うつ(鬱病)の症状は、
うつ(鬱病)の症状が起こって当然なんだって
納得するだけで収まるんですね。

なので、うつ(鬱病)克服とは、
「?」を放置せず「?」があって当然だって認めてあげるだけとも言えます。

まぁとはいっても納得には時間がかかります。

注意が必要なのは、
小さい頃から「?」を感じ続けている方もいるということですね。

自信がない…なんて言い方もしますね。

これでいいのかな?

誰かに変に思われていないかな?

あの人は怒っているんじゃないかな?

失敗したら怒られるかな?

私は基本的に悪いのかな?

などなど

でも、大丈夫(^_^)

そしたら小さい頃から感じ続けている「?」に応えていけばいいだけです。

答え=正解は必要ありません。

答え=反応してあげればいいだけですね。

そして心の素晴らしいところは、
一番深いところ=影響が大きいところの「?」に
応えてあげれば、そこから枝分かれした「?」も
全部和らいでくれるってことです。

うつ(鬱病)克服:うつ(鬱病)の目的って何だろう?隠れた好意を見つけよう!

人間には、本来自然な成長能力がある。

カール・ロジャースの言葉です。

人間は、本来勝手に幸せに向かっていくはず。

でもなぜ?うつ(鬱病)は、私の邪魔をするのか?
私は、自分の心を分析し、心の誤解に気づきました。

それは、うつ(鬱病)は“私を邪魔をしている”のではなく
“私を守ろうとしてくれている”ということでした。

心理療法で自分の心を分析する。うつ(鬱病)の目的を探る。

私は、心の負担に苦しむ方々の真の協力者を目指しています。

心理学を学んで、ある著書のある言葉に感銘を受けました。

それは、精神分析家ベッテルハイムの「フロイトと人間の魂」という著書にあります。

“精神分析の一番の根本は自分を知るということ。自分を分析して知ること。”

“自分のことは放っておいて、人の分析ばかりをしているのは、おかしい。”

私は、心理学と心理療法を学ぶにあたり、理論だけに頼ることはしない。

自分の心を分析して、自分の心で理論を確かめ納得しようと決めました。

自分の心で確かめ納得した理論だけを、世の中に役立てようと決めました。

そして、うつ(鬱病)を患う自分の心を分析して、うつ(鬱病)の目的を探りました。

うつ(鬱病)の目的とは?それは、生命力の回復に専念させることでした。

動物は、生命に関わる傷を負ったとき、傷が癒えるまで、ただじっとしています。

何もしようとせず、深い眠りにも落ちず、食事も取らず、静かに回復に専念します。

それは、まるで何かに強く命令されているかのようです。

きっと、生命力の回復に専念せよと、何かが強く訴えてるからではないでしょうか。

私は、うつ(鬱病)の症状に襲われるたび、
“きっとこの苦しい症状にも、何か役割があるんじゃないか?”

そんな視点で、うつ(鬱病)の症状を分析しました。

そして、自分の心に、まず生命力の回復に専念させようとする意図を感じました。

心理療法を用いて、うつ(鬱病)の症状を分析したレポートを公開しています。

うつはあなたを守ってる!

人間には、本来自然な成長能力があります。

人間は、自然と幸せになっていくものなのです。

ではなぜ?うつ(鬱病)は私たちを不幸せに導こうとするのでしょうか?

でもそれは誤解です。

うつ(鬱病)にも、
しっかりと私たちを成長させよう!守ろう!とする意図が隠れているんです。

私はうつ(鬱病)」に隠れたその意図に気づき、
感謝することで、うつ(鬱病)を克服しました。

あなたの心には、「別のあなた」(無意識)がいます!
人間の心には、意識と無意識があります。

「無意識に食べてたよ。」
「気がついたら無意識に走ってた。」 などの経験がありませんか?

それは、無意識の意図や観念があることを意味しています。

そして無意識の観念の方が全体の9割を支配していると言われています。

うつ(鬱病)は、別のあなた(無意識)からのメッセージ!
日頃のストレスや不安で、心と体のバランスを崩し始めたとき、
うつ(鬱病)は、さまざまな症状であなたを追い込んできますね。

それは、無意識からの「気をつけて!」というメッセージなんです。

無意識からのメッセージは子供のように純粋です!

「ひどく疲れるなら何もしないで!傷つくなら人に会わないで!お願い!!」

子供には「評価」や「責任」はなかなか理解できません。

そのメッセージを無視したり否定しようとすればするほど、
そのメッセージは子供が駄々をこねる様により強くなっていきます。

それは全体の9割の観念が
あなたを守ろうと純粋に強く訴えてくるからなんですね。

まず今の状態をとりあえずでも受け止めて納得することで、
うつ(鬱病)の克服が始まります。

「かなわないなぁ。自分を守ろうとしてくれているんだもんな。」
「まぁ、今はしょうがいないな。」

そんな風にとりあえずでも受け止められれば良いと思います。

日常生活のトラブルと同じように、
相手の意図が分かって初めて問題解決が始まると思います。

うつ(鬱病)の意図を理解して、
うつ(鬱病)の克服が始まるのではないでしょうか?

宮崎駿監督の【風の谷のナウシカ】をご存知ですか?

その中に登場する【腐海】という毒に満ちた森の
【存在意義】をナウシカは探し求めています。

そして【腐海】を深く探究したとき
【腐海は、人間が汚した土と水を浄化している】と
【腐海】の【存在意義】を深く理解します。

うつ(鬱病)は、この【腐海】に似ています。

一見、人間には【不要で消し去りたい敵】のように感じられますが、
心を深く探究してみれば【危険から身を守ろう】としてくれているのです。
うつ(鬱病)は、
【私たちが人間らしくない生活でため込んだストレス】を
浄化するための環境を用意するように
私たちに忠告してくれているのではないでしょうか?

 

 

 

 

うつ病克服:うつ(鬱病)を患うと、やる気がでない理由!

うつ(鬱病)とは、
ハッピーに向かっていこうとする意思と意志が
一時的に相殺されてしまい戸惑っている状態です。


でもなぜ?うつ(鬱病)は、私の邪魔をするのか?

私は、自分の心を分析し、心の誤解に気づきました。

それは、うつ(鬱病)は“私を邪魔をしている”のではなく
“私を守ろうとしてくれている”ということでした。

うつ(鬱病)の目的とは?それは生命力の回復に専念させることでした。

動物は生命に関わる傷を負ったとき、傷が癒えるまでただじっとしています。

何もしようとせず、深い眠りにも落ちず、食事も取らず、静かに回復に専念します。

それはまるで何かに強く命令されているかのようです。

きっと生命力の回復に専念せよと、何かが強く訴えてるからではないでしょうか。

私は、うつ(鬱病)の症状に襲われるたび、
“きっとこの苦しい症状にも、何か役割があるんじゃないか?”

そんな視点で、うつ(鬱病)の症状を分析しました。

そして、自分の心にまず生命力の回復に専念させようとする意図を感じました。

人間の欲求には段階があります!

人間の欲求には段階があり、順々にしか満たせない。

心理学に、マズローの欲求段階説という考え方があります。

人間の欲求には、ピラミッドの段階があり、下から順々に満たされていく。

途中でどれかの欲求が満たされないと、次の欲求は満たせない。という考え方です。

 

その段階とは、

1段目:生命を維持したい。

2段目:安心を確保したい。

3段目:集団に所属したい愛されたい。

4段目:誰かに認められたい。

5段目:自分を更に価値ある存在に高めたい。

となっています。


うつ(鬱病)を患うとやる気がでないワケ!

うつ(鬱病)を患うことは、心にとって一大事です。

 

心は混乱し、体も疲れ切っています。

 

だから心(潜在意識)は、まず生命の安全を確保することを第一優先します。

つまり、行動や思考を制限して新たな危険に身をさらさないようにします。

これは非常に強力な指令、緊急事態宣言です。


心(潜在意識)の生命を維持し、
安心を確保したいという欲求が満たされない限り、

自分(意識)の
「会社に行かなければ!誰かに認められたい!いい仕事をしたい!」
という欲求は、はからずも順番待ちとなり空回りとなって
いつまでも満たされようがないというわけです。

火事の中を逃げ惑う時、安全が確保できるまで出世の事はどうでもいいですよね。

うつ(鬱病)を患った時もそれと同じです。

やる気が出ないのは、急いで欲求を満たそうとする自分(意識)を制限してるんです。

「今はそれどころじゃないんじゃないの?」と、
ちょっと待った!を掛けてくれているのではないでしょうか?

 

 

投薬20%、環境80%

抗うつ剤を始めとした薬を飲んでいれば
うつ病は治るものと考えていらっしゃる方
が多いのですが、はっきり言って、

これは間違いです。

困ったことに、患者さんだけでなく、精神科医はじめ、
看護師、薬剤師、医療福祉士など精神医療に携わる
スタッフさえ、このように考えている方が多いのです。
「こんなにいい薬出しているのに、なぜこの
患者さんのうつ病は治らないのか」
と悩んでいる精神科医がいました。

このような医師にうつ病を治療されている
患者さんは、正直かわいそうです。

確かに抗うつ剤を飲めば、脳の中の元気物質
が増えますし、抗不安薬を飲めば、
ベンゾジアゼピンの作用で沈静効果が
現れます。

しかし、いくら自分の合った抗うつ剤を
服用していても、普段、睡眠時間も
満足に取れない過労生活を続けていては、
返ってうつ病は悪化するだけです。

また、先に述べた、入院して毎回「修正型電気けいれん療法」
を受けていた患者さんも、退院後、
嫌なことがあるとすぐに
うつ病を再発していました。

さらに、「うつ病は薬を飲んで寝ていれば治る」
という考え方も間違いです。

寝方にもタイミングがあります。

本当に心身共に疲れきってしまって、
身体を横たえて何もしないでいるのは
確かに良い休息になります。

しかし、だらだらと中途半端に寝ていて
返って疲れをひどくしてしまうことも
あるのです。

うつ病の治療の最終目的は何でしょうか?

これ精神医学界でもいろいろと意見が
出ているテーマです。
私自身は、うつ病の最終目標は、
「その人自身の脳の動きを正常に戻す」
ことだと考えています。

人間は、脳が疲れきってしまってうまく
働かないと、生きていくうえで
様々な障害をきたします。

そして、脳の働きを回復させるには、
普段の生活の仕方が大きく関わって
くるのです。
もちろん、薬自体も人工的な面で、
脳の神経細胞に効率良く作用しています。

しかし、うつ病に関する限り、脳の構造
や機能自体が壊れてしまっているわけでは
ありません。

ですから、薬は脳の神経細胞のバランスを
整えるよう、必要際少量で良いのです。

以上をまとめて、
「うつ病の治療は投薬20%、環境80%が影響する」
と私は考えています。