うつ病の辛さを軽減するためにやって欲しい!自然治癒力を高める3つのポイント

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うつ病は“病院に行って薬を飲まないと治らない病気”だと思われるかもしれませんが、
必ずしもそうとは限りません。

逆に薬の副作用がとても辛かった、というお話しもよく聞きます。

心の病も身体の痛みと同じく、急性の症状にはお薬がよく効いて楽にしてくれます。

けれど長い間、抗うつ剤を飲んでもうつ病が治らないことも多々あります。

これもまた肉体と同じく、私は心の病も
人間が持つ自然治癒力を活かして治療に努める方が、
お薬だけに頼るよりも回復が早いと思っています。

以前にも書いたことがありますが、私は“うつ病”とまではいかなくても、
小学生の頃から度々うつ状態に陥っていました。
そして初めて病院で受診し、うつ病と診断され、
初めて抗うつ剤を飲んだのが19歳の時でした。

それから善くなったり悪くなったり…という状況が数年続きました。
精神不安定になったら、病院へ行ってお薬を処方してもらう…
善くなったらお薬のない生活に戻る…

ただその繰り返しで、何故自分はうつ病になりやすいのか
考えたこともありませんでした。

20代半ばでの進学を機に“もう二度とうつ病に戻りたくない、完治させたい”と
決心してからようやくうつ病の根本治療に取り組みました。

良いと聞いたものは全て試しました。

その中で、取り組んだことによって自然治癒力が強化し、
投薬治療と並行またはお薬なしでうつ病の辛さが軽減したものをお伝えします。

自然治癒力を高めうつ病の辛さを軽減するための3つのポイントとは?

 

1 生活習慣を見直して改善する

食生活の改善、砂糖やアルコールを摂りすぎない、
生活のリズムを整える、休息をきちんと取ることなど。

2 生活環境を変える

よくうつ病の人に“『頑張って』と言ってはいけない”と言いますが、
うつ病の原因となる環境からは是非頑張って離れて欲しいと思います。

例えば暴力を受けている、モラハラやパワハラを受けている、
不衛生な環境で暮らしている、などの環境は
いくら生活習慣を改めようとしても、病院に通っても、
薬を飲んでもうつ病は改善されません。

自分の生活環境を変えることはとても難しくエネルギーがいることです。
自分一人では厳しい場合は頼れる人に相談して協力を得て取り組んで下さい。

 

3 理解者を得ること

うつ病の治療や生活環境などを変えることは、自分一人では中々続きません。
自分を客観視し、理解してくれる他の人の力も重要です。

自分一人で頑張らず、家族、友達、また公的機関の相談窓口、
セラピスト、カウンセラーなどに相談して協力してもらって下さい。

4 “ねばならない”を手放す

うつ病になりやすい人は責任感が強く、自分にも他の人にも厳しく、
頑張り過ぎてしまう傾向があります。

“ねばならない”という思いが強ければ強いほど苛々や罪悪感、
不安感を感じやすくなります。

またこだわりも強すぎると生活を変えることが難しくなるので、
自分を苦しめる“ねばならない”やこだわりは手放すようにしましょう。
うつ病は辛いだけでなく、“もっと楽な生き方があるよ”と
教えてくるものでもあります。

薬だけに頼ってしまうことはその大事なサインを見逃してしまいます。
どうか自分のこころと身体の声に耳を傾け、自分がもつ自然治癒力を活かして下さい。

投薬20%、環境80%

抗うつ剤を始めとした薬を飲んでいれば
うつ病は治るものと考えていらっしゃる方
が多いのですが、はっきり言って、

これは間違いです。

困ったことに、患者さんだけでなく、精神科医はじめ、
看護師、薬剤師、医療福祉士など精神医療に携わる
スタッフさえ、このように考えている方が多いのです。
「こんなにいい薬出しているのに、なぜこの
患者さんのうつ病は治らないのか」
と悩んでいる精神科医がいました。

このような医師にうつ病を治療されている
患者さんは、正直かわいそうです。

確かに抗うつ剤を飲めば、脳の中の元気物質
が増えますし、抗不安薬を飲めば、
ベンゾジアゼピンの作用で沈静効果が
現れます。

しかし、いくら自分の合った抗うつ剤を
服用していても、普段、睡眠時間も
満足に取れない過労生活を続けていては、
返ってうつ病は悪化するだけです。

また、先に述べた、入院して毎回「修正型電気けいれん療法」
を受けていた患者さんも、退院後、
嫌なことがあるとすぐに
うつ病を再発していました。

さらに、「うつ病は薬を飲んで寝ていれば治る」
という考え方も間違いです。

寝方にもタイミングがあります。

本当に心身共に疲れきってしまって、
身体を横たえて何もしないでいるのは
確かに良い休息になります。

しかし、だらだらと中途半端に寝ていて
返って疲れをひどくしてしまうことも
あるのです。

うつ病の治療の最終目的は何でしょうか?

これ精神医学界でもいろいろと意見が
出ているテーマです。
私自身は、うつ病の最終目標は、
「その人自身の脳の動きを正常に戻す」
ことだと考えています。

人間は、脳が疲れきってしまってうまく
働かないと、生きていくうえで
様々な障害をきたします。

そして、脳の働きを回復させるには、
普段の生活の仕方が大きく関わって
くるのです。
もちろん、薬自体も人工的な面で、
脳の神経細胞に効率良く作用しています。

しかし、うつ病に関する限り、脳の構造
や機能自体が壊れてしまっているわけでは
ありません。

ですから、薬は脳の神経細胞のバランスを
整えるよう、必要際少量で良いのです。

以上をまとめて、
「うつ病の治療は投薬20%、環境80%が影響する」
と私は考えています。

投薬20%、環境80%

抗うつ剤を始めとした薬を飲んでいれば
うつ病は治るものと考えていらっしゃる方
が多いのですが、はっきり言って、

これは間違いです。

困ったことに、患者さんだけでなく、精神科医はじめ、
看護師、薬剤師、医療福祉士など精神医療に携わる
スタッフさえ、このように考えている方が多いのです。
「こんなにいい薬出しているのに、なぜこの
患者さんのうつ病は治らないのか」
と悩んでいる精神科医がいました。

このような医師にうつ病を治療されている
患者さんは、正直かわいそうです。

確かに抗うつ剤を飲めば、脳の中の元気物質
が増えますし、抗不安薬を飲めば、
ベンゾジアゼピンの作用で沈静効果が
現れます。

しかし、いくら自分の合った抗うつ剤を
服用していても、普段、睡眠時間も
満足に取れない過労生活を続けていては、
返ってうつ病は悪化するだけです。

また、先に述べた、入院して毎回「修正型電気けいれん療法」
を受けていた患者さんも、退院後、
嫌なことがあるとすぐに
うつ病を再発していました。

さらに、「うつ病は薬を飲んで寝ていれば治る」
という考え方も間違いです。

寝方にもタイミングがあります。

本当に心身共に疲れきってしまって、
身体を横たえて何もしないでいるのは
確かに良い休息になります。

しかし、だらだらと中途半端に寝ていて
返って疲れをひどくしてしまうことも
あるのです。

うつ病の治療の最終目的は何でしょうか?

これ精神医学界でもいろいろと意見が
出ているテーマです。
私自身は、うつ病の最終目標は、
「その人自身の脳の動きを正常に戻す」
ことだと考えています。

人間は、脳が疲れきってしまってうまく
働かないと、生きていくうえで
様々な障害をきたします。

そして、脳の働きを回復させるには、
普段の生活の仕方が大きく関わって
くるのです。
もちろん、薬自体も人工的な面で、
脳の神経細胞に効率良く作用しています。

しかし、うつ病に関する限り、脳の構造
や機能自体が壊れてしまっているわけでは
ありません。

ですから、薬は脳の神経細胞のバランスを
整えるよう、必要際少量で良いのです。

以上をまとめて、
「うつ病の治療は投薬20%、環境80%が影響する」
と私は考えています。

うつ病が治りやすい生活リズム

自分でうつ病を治す場合、日常生活の
送り方がいかに重要なポイントとなる
かはお分かりいただけたことと

思います。

それでは、うつ病が治りやすい生活リズム
はどのようなものであるかについて、
典型例をご紹介します。

ご自分の役割、生活パターンに合わせて
アレンジしてくださいね。

生活の中でも軸となるのは起床時間です。
先ほども申し上げたとおり、5時~7時の
間に一度無理してでも起きて、朝の
儀式を行いましょう。

これは、たとえ前の晩寝る時間が遅くなっても、
夜勤で一晩中仕事していても、眠れない夜を
過ごしても、絶対に実行すべきことです。

本当にだるい時期は、朝の儀式のあと、
どうぞ横になって寝てしまってください。

もし、何かやるべきこと、あるいはやってみようかな、
と思うことがあれば、それは午前中に取り組むべき
です。

人間は、午前中、つまり昼食を食べるまでと、
それ以降では、交感神経と副交感神経の
バランスが微妙に違ってきます。

一日のうちで最も交感神経が活発になるのは、
大体朝の儀式を行ってから昼までと
思っておいてください。

この午前中にどこかに出かける、本を読む、
うつ病に関する情報収集をする、
自分のできる家事をする、仕事をする、など
比較的意欲を要するものに取り組みます。

途中、しんどいと感じたら、もちろん中断
して休んで構いませんし、昼まで頑張れば
いいと思えば気も楽になるはずです。

昼食後は、消化も優勢になり、副交感神経、
つまり休息主体になるとお考えください。

仕事や家事の手を休めて寝てしまう、
横になりながら音楽を聴く、
うつらうつらする。

とにかく自分で休んでいる、と実感できる
ことをするのです。

たまに、横になったまま本を読もうとする
人がいますが、これは目が疲れますし、
実は目を通じて脳の視覚野も疲れさせて
しまうので、脳にいい方法とは言えません。

音楽は、先ほどご紹介した種類のものであれば、
脳を疲れさせず、治療にいい効果をもたらします。

午後の仕事や家事は、充分休んだ後の3時以降から
開始するのがベストなのですが、そんな時間が
ない場合も、この昼食後の休息タイムはたとえ
短時間でも取るようにします。

私も、病院でどんなに多忙な勤務をしている時でも、
昼食後は10分間は机に座ってうつらうつらと眠る
時間はキープしていました。

午後3時から6時までは、うつ病の人でも割りと
元気が出る時間です。

やらなければいけないことは再度この時間を利用
して片付ければ、結構はかどります。

しかし、だるいときには無理してはいけない
時間帯でもあります。

その日の自分の気分、体調に応じて動いたり、
休んだりすればよいでしょう。

ある人は、午後の過ごし方を、昼食後は昼寝、
一度ぐっすり眠ってしまって、目覚めたときの
気分で音楽聴いたり、テレビ見たり、
仕事をしたりで過ごしてました。

入浴の時間ですが、長くお湯につかるか、
さっとシャワーで済ませるかにより
ベストな時間が違ってきます。
が、自分の好きな時間でよいでしょう。

そして、夜9時以降は「寝る」ことに
向けて準備をしていきましょう。

眠れる、眠れないを気にすることもあるかと
思いますが、形だけでも、夜は身体は布団の中
というのがとても大事です。

たとえ食欲なくても食べるべきもの

うつ病の時は食欲が減退してしまったり、
あるいは食べる気力さえなくしてしまう
こともあります。

特に朝、全く食べられない人もいます。病院では、全く食べられない人には
必要カロリーや水分を点滴で補ったり、
エンシュア・リキッドという経腸栄養剤
を与えたりします。よって自分でうつ病を治療する場合には、
食べ物の面からもアプローチする必要が
あります。

どんなに食べたくなくても
うつ病の時にこそ、摂取すべき
ものが3つあります。

牛乳、バナナ、にんにくです。

これらは、医学的にも栄養学的にも
免疫力を高め、元気を出すことが
実証されているのです。

簡潔に言うと、
牛乳はカルシウムの摂取、
腸の排泄機能を高めます。

そして、気持ちの不安定さやイライラを
改善させます。

バナナは消化が良く、カロリーが高いため、
これは食欲ない時にこそ食べるべき
ものです。

悲観的な気持ちや焦燥感を和らげます。

にんにくは、ビタミンB6が豊富で、
食べれば元気になれるものです。

免疫力を高め、意欲を改善させます。

にんにくは、刻んで料理の中に入れたり、
スライスしてカリカリに焼いて
食べてもおいしいものです。

以上のことは、私がメンタルヘルスに
関わっているときに、栄養学を勉強して
知ったことです。

実際、これら3つの食べ物を毎日欠かさず
食べていた人は、うつ病をしっかり克服
できていました。

にんにくのきつい臭いが気になる方は
夕食の時に食べればよいのです。

極端な話、食欲が全くない時は、
朝牛乳コップ1杯、昼バナナ1本、
夕食にんにく1個スライスして焼いたもの
というメニューでも構いません。

寝てばかりでも朝必ずやってほしいこと

うつ病の治療中でも、送っている
生活パターンは人それぞれです。

日中仕事している人もいれば、夜勤の

人もいます。

辛くてほとんど一日中寝ている人。
朝起きれずに午後3時頃になって
やっと起きられる人。

ただ、うつ病の治療中に限っては、
夜起きて仕事をして朝寝るという
夜勤は、あまり病気回復に良い
ものではないと心に留めておいてください。

とにかく、様々な理由で昼間も寝てると
いう人でも、一つだけ必ず毎朝実行して
いただきたいことがあります。

それは、朝5時から遅くとも7時までの間、
一度起床するのです。

目覚まし時計をいくつもかけたり、
人に起こしてもらったり、
とにかく無理やりで構いません。

目が覚めたら、必ず布団から出て
歯磨きして顔を洗います。

その後、窓を開けて、深呼吸を
3回行ってください。
必ず、外の空気を吸い込んでください。

これは、雨でも雪でも嵐の日でも
必ず行います。

深呼吸を行えば、自分の肺の動きを
感じることができるはずです。

その後、余力のある人のみ、ストレッチを
5分ほど行います。

あるいは朝6時半のNHKラジオ体操を
行ってもよいでしょう。

その後はたとえパン1切れでもよいので、
朝食をとり、お茶など飲みやすいもので
水分をきちんと取ります。

トイレに行きたくなったら、尿でも便でも
どんどん排泄してしまってください。

身体の中の老廃物はきちんと取り除くことが
大切です。

さらに余力のある人は、たとえ5分でもいいので、
外に散歩に行きましょう。

または、光療法のところでご紹介したように、
高照度照明器具があれば、たとえ5分でも
身体にあてるとよいでしょう。

朝食をとった後、疲れを感じたら、再び
横になって寝てしまって構いません。

新聞を読んだり、テレビを見たくなったら、
それを行って、やはり疲れた、いつでも
横になって構いません。

横になった後、結果的に一日中寝てしまう
ことになっても差し支えありません。

朝一度起きて洗面を行って深呼吸、朝食。
これを朝の儀式として習慣化して
しまいましょう。

これさえやれば、あとは一日中何を
やっててもいいのです。

この朝の儀式を毎日継続することで、
何かが違ってくるはずです。

そして、これを継続することで、
間脳の視床下部に良い刺激が
与えられ、生体リズムが整う
ようになるのです。

これは大脳の働きを回復させる第一歩に
なるのです。

とにかく、この朝の儀式を行っていると
うつ病の治りが早い、と多くの例から
確信を持って言うことができます。

調子悪いことを周りに伝える

自分で「うつ病かな?」と判断しても、
これまでと同じ生活を送っていては
いつまで経っても治りません。

仕事をしている方、家事を担っている方、
子育て中の方、ご家族の介護をしている方、
受験生の方、一人暮らしの方など。どの方もみんな、休息中心の生活に変えて
いく必要があります。まず、ご家族、同級生、友人、同僚、上司
など、普段の生活で接するあらゆる人に
さり気なく、「最近調子悪い」ことを
伝えましょう。

理解のあるご家族や友人には
「うつ病かもしれない」とはっきり
伝えてもよいでしょう。

それ以外の人には、
「最近、あまりよく眠れなくて」とか
「身体全体がだるくて」
とさらっと伝えればよいのです。

また、精神科ではないけれど、普段
かかりつけている診療所などのが
あれば、そこの医師にも、
きちんと伝えておきましょう。

その際、「うつ病かもしれない」と
お話してもいいですし、または、
眠れない、気分が落ち込む、疲れやすい、
など具体的にお話してもよいでしょう。

そして、「病院に通うにはちょっと
遠すぎるので、もうしばらく自分で
様子みてみたい」と最初にみんなに
伝えておくことも肝心です。

このようにすれば、周りに気兼ねなく、
自分の調子に合わせて生活ペースを
落としやすくなります。

無理なことはやらない、と自分で自分を
守る体制作りがをしなければ、
うつ病は治せるものではありません。

病院に行かずにうつ病を治す方法

それでは、安全に通える病院が
近くに見つからなかった場合、
うつ病に対してどのように

対処すればよいのでしょうか?

その場合は、まず「投薬20%、環境80%」
の環境80%から責めていけばよい
わけです。

ある程度、うつ病の症状が回復してきた
ところで、月1回の割合で通院し、
1ヶ月単位で処方を受けても
良いわけです。

通常は薬の処方は2週間までですが、
通院間隔の関係で、1ヶ月分処方
することはよくあります。

中には、抗うつ剤などを服用することに
抵抗があって、最初から最後まで
薬を飲まずにご自分でうつ病を治した
方もいらっしゃいます。

病院に行かずに家でうつ病を治す場合、
第一に重要なことは、「うつ病」に
関しての正確な情報を入手することです。

病院で「うつ病」と診断されるわけでは
ないので、果たして本当にうつ病かどうか
気になることも多いでしょう。

書籍、テレビ番組、インターネットなど、
あらゆる方法を利用して、うつ病に関する
ことなら、何でも見たり聞いたりして
おくのです。

うつ病の診断基準と照らし合わせながら、
自分自身がうつ病に近い状態であるかを
冷静に判断していきます。

可能でしたら、ご家族、知人、友人にも
一緒に判断してもらって良いでしょう。

それで、もしご自分で「うつ病に近い状態」
あるいは「もう既にうつ病になっている」
と判断できたら、迷うことはありません。

すぐにご自分でうつ病の治療を始めましょう。

その具体的な方法をこれからご紹介します。

うつ病は食事で治る?うつに効く食べ物・食べ方

食事のさい、何を食べるか、どう食べるかで、
うつ病をいやしストレスに耐える力を養うことができます。

mindful eating食べることは、生物としての人間の最も重要な本能の一つです。
食事は、毎日の当たり前になりがちですが、最大事な生活習慣の一つでもあります。

● 何を食べるか
● どう食べるか
この2つの要素で、人間の肉体と精神が作られているといってもいいでしょう。

うつ病で食事から消えるもの

うつ病が重くなると食事が楽しくなくなります。
本能的な欲求が弱くなってきて、食欲がなくなるのが普通です。
うつ病にかかると、感覚も鈍くなりがちで、
食事の際、おいしさが感じにくくなり、
何を口にしても味が感じられなくなります。


うつ病が食事に及ぼす典型的な症状です。

逆に、食事の内容(食べ物と食べかた)も、うつ病の症状に大きな影響を及ぼします。
食べ物や食べ方は、脳の生理的な機能や精神的な活動や感情/情緒と密接な関係があります。
うつ病は、食事(食べ物と食べ方)を変えることによって、
改善する可能性が非常に高いのです。

うつ病を食事で治す:

うつ病を治す食事(食べ物と食べ方)について、
精神医学、栄養学、脳科学、心理学の様々な研究がなされています。


何を食べるか、食べないか、どう食べるか、どんな習慣を手放すべきか、
効果の高いものを紹介しましょう。

血糖値の乱高下させない食事

食事の後の血糖値のアップダウンが「うつ」状態を引き起こし、
うつ病にもつながるという研究が最近非常に多くなりました。


逆に、血糖値が安定していると、心の状態も安定しやすくなります。


血糖値のアップダウンは「食べるもの」と「食べ方」によって大きく影響されます。


仕事や人間関係などと違って、「食べるもの」と「食べ方」は
日常生活の中で、比較的コントロールしやすい領域ではないでしょうか?

血糖値が急上昇した後は、低血糖症に

食べ物を食べた後、血糖値が急に上がる食べ物と食べ方があります。

血糖値が急激に上昇すると、身体はこれをコントロールしようとして、
インスリンを分泌し、血糖値を抑えこもうとします。


これによって逆に、血糖値が急激に落ち、「低血糖」状態に陥ります。


低血糖値になると、脳に十分な糖分が供給されなくなり、
次のような「うつ」状態でよく見られる症状に陥る事があります。

  • 憂鬱な気分になる
  • めげる
  • 落ち込む
  • めまいがする
  • ぶらつく
  • イライラする
  • 怒りっぽくなる
  • めざめが悪くなる
  • 眠くて頭がボーッとする
  • よく眠れない
  • 決断できない
  • 判断できない
  • 記憶できない
  • 思い出せない

昼食を食べた後、午後一番.職場に戻っても
眠くてしばらく仕事にならないという人は
低血糖症の疑いがあり、要注意です。

血糖値を上げる指標=GI値

血糖値を上げる栄養素は、糖質です。

その指標がGI値=グリセミック・インデックスです。


糖質それ自体は、エネルギーの源泉ですから、欠かすわけにはいきません。


特に脳細胞はそのほとんどの活動のエネルギー基本を、糖分に頼っています。

十分な糖質の供給が必要ですが、急激に上昇させるのは健康的ではありません。
ゆっくりと上昇させることが大事なのです。

同じカロリーを摂取するにしても、血糖値を比較的ゆっくりと
上昇させる食べ物と急激に上昇させる食べ物があります。


ブドウ糖を100としたときに、これと比較して
血糖値をどれくらい急上昇させるか?という指標が
GI値(グリセミック・インデックス)というものです。

GI値の高い食べ物を避け、低い物を選ぶ

まずは砂糖や甘いお菓子を避けましょう。

お菓子やデザートに使われる精製された白砂糖は、
非常にGI値が高く、食べた瞬間は甘味と血糖値の上昇で、
一瞬ハッピーな気分になるような気もしますが、

その後、低血糖状態に陥りやすく、
心の健康には好ましくない食品といいます。

主食のご飯(米)やパンはどう食べる?

また、主食として口にするご飯やパンも、
GI値という観点からは、好ましい食べ物とは言えません。


どうしても飯が食べたければ、真っ白な食パンではなく、
穀類が入っていたり小麦粉の精製が荒いもの、
例えば、全粒粉パンやライ麦パンや胚芽パンにすると、
通常の白い食パンよりGI値が少々低くなります。


またご飯であれば、精製された白米ではなく、
五穀米などの雑穀米や玄米だと、 GI値が比較的低めです。


同じように、麺が食べたければ、うどん屋そうめんよりは
十割そばやパスタの方がてんGI値が低めで、
血糖値の上昇がより緩やかになるのです。

GI値が高い食べ物を食べる時は?

GI値が高い食べ物を食べるときは、
豊富な食物繊維を含む食材を摂りましょう。


GI値が高い食べ物を食べる前に、よく噛んで食べておくと、
食物繊維がまとわりついて、糖分の吸収を緩やかにします。

例えば….

  • ひじき、わかめ、昆布などの海藻類
  • 納豆、豆類、穀類、野菜、キノコ類

あるいは、GI値が高い食べ物を食べるときは、
同時に、GI値が低い食品と一緒に食べると、
それがGI値の高い食品の足を引っ張って、
糖分が吸収されるスピードを抑えてくれます。


以下の食べ物は、高GI値の食品を食べる際、
血糖値が急激に上昇するのを多少は妨げてくれます。

  • 食物繊維の豊富な食物
  • 乳製品(チーズ、牛乳、ヨーグルト)
  • タンパク質(卵、野菜、肉、魚)
  • 酢の物

砂糖に替わる甘味料

白砂糖は高度に精製されているので、
吸収が非常に早く、GI値はトップレベルです。


甘みが欲しいときは、精製されていないか、
もしくは低精製の甘味料を使いましょう。

(例:メープルシロップ、てんさい糖、オリゴ糖などの天然甘味料)

ビタミンとミネラルで、神経細胞を蘇らせる

脳内で新しい神経細胞を蘇らせるにはてんDNAやタンパク質が必要になります。

そのプロセスには、十分なビタミンやミネラルが不可欠です。


次のようなビタミンやミネラルが豊富に含まれる食品を選んで食べましょう。
不足するようであればサプリメントで補給しても良いでしょう。

  • ビタミンB1
  • ナイアシン(ビタミンB3 )
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • ビタミンC
  • カルシウムとマグネシウム
  • マンガン
  • 亜鉛

神経伝達物質をつくるアミノ酸

うつ病や「うつ」状態のとき、脳内で欠乏しているのは、
神経伝達物質セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンと言われています。


これらの原料はすべてアミノ酸です。


これらいずれのアミノ酸も元はと言えば、
タンパク質が分解されて作られます。


従って、効率の良い質の高いタンパク質を摂る事が、
脳内の神経伝達回路を回復するのに、非常に重要です。

一日に摂取すべきタンパク質の最適な量は、
体重の1,000分の1といわれています。


タンパク質は体内での保存が効かないので、毎日摂取する必要があります。


体重60 kgの人が毎日60グラムのタンパク質を摂取する必要があります。

牛乳、チーズ、豆類、納豆、豆腐などから摂取するタンパク質は、
脂肪分や炭水化物とのバランスもよく、理想的です。


肉であれば、脂肪が少なく、なおかつ高い効率でタンパク質を吸収できる食材として、
魚介類や、鶏肉がベストです。

脳内で柔らかい神経細胞を再生する「良い油」

オメガ3脂肪酸が、脳内の神経細胞の膜を柔軟にし、
ストレスがかかってもすぐに回復する神経細胞を作ります。


食品としては、サバ、さんま、アジ、ニシン、イワシなどの青魚。


そこに多く含まれているEPAやDHAが、オメガ3脂肪酸です。

調理に使う食用油としては、アマ二油、シソ油、えごま油、ナタネ油。

これらに含まれているオメガ3脂肪酸はα-リノレイン酸と呼ばれています。

うつ病を癒す食事の習慣

うつ病を癒し、ストレスの耐性を養うには、食事の習慣を変えていきましょう。
1日に1度、次のような「マインドフルな食べ方」をする習慣を身につけましょう。

  • 一度に一気に食べない:いちどに少量ずつ食べ物を口に運びます。
  • 一品一品、確認する:1度に1品ずつ口に入れて味を確認しながら食べましょう。
  • 食べる前に観察する:口に運ぶ前に、毎回食べ物をよく見て
    香りを味わってから口に運びましょう。
  • よく噛んでよく味わう:30回から50回よく噛んでよく味わい尽くしましょう。
  • ゆっくり味わう:時間をかけてゆっくり味わうということに集中しましょう。

以上のような食べ方を「マインドフルな」食べ方といいます。
「今この瞬間」に集中する訓練として、言わば「食べる瞑想」としての習慣を作るのです。

「マインドフルな食事」をしない「ふつうの」食事では、
できるだけ、他の人と一緒に食べましょう。


その際、できるだけ、食事の美味しさを共有する会話を
家族や友人や同僚と楽しみましょう。


「美味いねぇ」「うまい!」「甘いよねぇ」「柔らかくて舌がとろけそうだ! 」などなど。

食事をする時絶対やってはいけない3つの習慣

  • ひとりでスマホを見ながら食事すること。
  • ひとりでパソコンの画面を見ながら食事すること。
  • ひとりでオフィスの机の上で食事すること。

これらの行動の背景には、ストレスを抱えたときの
脆さやうつ病が発症する仕組みととても深い関連性があるからです。


これらの行動は、ストレスの耐性を弱め、うつ病からの回復を確実に遅らせるからです。

自然治癒力を高めよう

運動(呼吸)

私たちが、日常生きていくうえで必ずしている呼吸。
この運動こそ、まさに病気になるか健康が決まります。

緊張したり、熱中したりする時は思わず呼吸を止めている人も多いです。

そして、苦しくなってきたら呼吸が浅く・速くなってきたり、
いい気持ちだな~と思った時は、空気をいっぱい吸いたくなったり、
呼吸のリズムはその状況で変化しています。

からだがおもうように働かないとき、
こころがナーバスになっているとき、
呼吸は浅く速い呼吸になっています。

特に、吐くことが難しくなってきます。

呼吸をつかさどる脳も疲労していれば、神経の緊張も抜けないので、
呼吸をするために必要な横隔膜やろっ骨を動かしにくい身体になっているのです。

大人は、普通の生活の中で使っているのは胸で呼吸する、胸式呼吸になります。

お腹で呼吸をする腹式呼吸は、意識しないとなかなか使えていません。

でも腹式呼吸ができるようになると、
お腹の中の内臓がスムーズに動けるわけですから、
消化も上がりますし、副交感神経も優位になるので、
身体の力も抜けやすくなってきます。

自律神経は、脳でコントロールしているものですが、
唯一腹式呼吸でリラックスする神経へのスイッチを押すことができるのです。

うつ病は、自律神経のみだれが必ずありますのでとても効果的です。

あお向けになって、お腹に手をあてて、呼吸してみましょう。

お腹が膨らんだりへこんだりするか確認してください。

あんまり感触がつかめなくても大丈夫です。

今の呼吸はこういう呼吸なんだということを感じてあげてください。

目をつぶって、呼吸だけに集中する時間をつくりましょう。

この呼吸に集中するということも、ひとつ大事なことです。

いろいろ考えて呼吸を繰り返していても、
脳内はストレスがかかっているので苦しいばかりです。

お腹に空気が入っていく感じや
吐くときのからだの感覚に集中して、呼吸しましょう。

苦しくなってきてしまう人は、無理して沢山息を吸おうとか
吐こうとか思わなくていいのです。

そんな時は、力を抜くことに集中してください。

呼吸をマスターしていくために、ヨガや気功をしてみたり、
身体の状態を調整していくことも大事ですから整体をしていくこともお勧めです。

 

姿勢

何かに落ち込んでいるとき、疲労感でいっぱいなとき、
胸を張って堂々と立っているのは難しいものです。

また、明るい気持ちの時は、前を向いて歩きたいものです。

姿勢は、感情や身体の状態によってかわります。
全身にめいいっぱい力を入れると、身体はちじこまります。

方が上がり首がすくみ、やや猫背になり、足にも力が入っています。

その状況では、呼吸を止めて踏ん張ることが容易です。

逆をいえば、呼吸を深くすることはできないのです。

これが日常の姿勢で起きていたら、身体から力は抜けないし、呼吸も難しいのです。

姿勢では、どこにも力を入れないぐったりとした姿勢もよくありませんが、
かといって姿勢が良すぎるのもよくありません。

ずっと下を見て、自分の体のことや周りからのこと気にしているより、
前をむいたり空をみたりするほうが、
目線が上を向くことで肋骨は広がります。

空気が肺に入りやすくなります。

また、だるそうに猫背で座っているより、
すこし腹筋に力を入れて身体を断たせてみましょう。

猫背によって、肋骨で内臓がロックされていたのが、
解放されるので消化が働きやすくなります。

逆に姿勢が良くて、座っているとき常にピシっとしている人は、
それでは疲れてしまいます。

身体を硬直させて維持していますから、
呼吸がぜんぜん入ってきません。

力を抜くことを味わったり、
椅子やクッションに身体をゆだてねることもたいせつなのです。

そのため、吐き気や痛みで身体が苦しいときは、
どんな体制でもいいです。

自分の楽なポーズを探してください。

探したらそこで身体に力が入っていたらそこからは
呼吸法をやって力をにぬいてあげましょう。

睡眠

睡眠をとっているとき、身体のシステムは神経を修復・改善しています。

そのため、寝ないと疲れが取れません。

不眠が続くようであれば、医師に相談してください。

眠れないことが身体にとってストレスになってきてしまうと、そちらのほうが問題です。

  1. 睡眠リズム
    睡眠には、身体を休めるための「レム睡眠」と、
    脳を休める深い眠りの「ノンレム睡眠」とがあります。眠りに入るころは、レム睡眠に入りだんだんとノンレム睡眠になっていきます。このサイクルが90分間隔で繰り返されています。

    なので、眠る時間から計算して90分の倍数で起きると
    目覚めが良いということになるのです。

    人間の体には、日ないリズムというものが存在します。

    それは、一日24時間とほぼ同じ周期でコントロールされていて、
    朝になったら身体が目覚め、日中活動することができ、
    夕方になるにつれ、だんだんと身体はゆったりモードになり、
    夜眠ることができます。

    自律神経の働きです。

    そのため、神経が一番回復する時間22時から2時といわれています。

    最低でも24時には布団に入りたいものですね。

    疲労しているのに、夜はだらだら起きていたり、
    夜から刺激のある音や光を浴びていると乱れたままの神経を
    修復することができないのです。

    「なかなか寝付けない」
    「途中で起きてしまう」
    「朝まで寝ていられない」

    など、うつの方におおい睡眠障害です。

    この場合、横になっているだけでも身体の回復の仕方はちがいます。

    ただ眼をつぶっていたり、どうしても眠れないときは
    薄暗い電気をつけて本を読む、

    ゆっくりとした音楽を静かな音で気などしてください。

    ここで光や音によって刺激を与えてしまわないようにしましょう。

  2. 睡眠の質と量のとらえ方
    一般的に取ったほうがよいとされている睡眠時間は、6~8時間です。よく「また眠れない」と思ってしまいますが、
    睡眠障害がある場合は、時間数を目標にしないでください。もともとの体質から睡眠時間が短い人もいます。

    短い時間でも前に比べると、

    「ちょっと起きるのが楽だった」
    「寝付くのが速くなった」
    「途中で起きてもすぐ眠れる」

    などの反応を大事にしてあげましょう。

  3. 起き上がれないときの対策
    うつ病の症状で、朝になっても起き上がれなかったり、
    日常極度の眠気がある場合があります。うつの種類によっては、そんな状況でも目標を立てて
    行動することが大事な人もいます。そこで頑張ることでどんどん身体がつらくなってしまいます。

    うつにも段階があります。

    日ないリズムに沿って、行動できることが理想ですが、
    そこまで行く前に、枯渇してしまったエネルギーが身体になければ、
    リズムに乗ることさえも難しいのです。

    そんな状態の時は、まず休養が使命だと思ってください。

    寝たいだけ横になってて下さい。

    とくにうつでは、朝からの調子が悪いのであれば
    相当身体は疲れ切っていますので、
    無理して起き上がらないで休みましょう。

日常でちょこっとプラスで脳内にハッピーを届けよう

  1. 色の使い方
    色って、感情によってぜんぜん好みがかわります。ハッピーな時に、真っ黒で統一している洋服は選ばないですし、
    カッコよく決めたいのに、フォワーンとした柔らかい色を選ぶより
    キッパリした色を選ぶものです。おしゃれなんて、興味がわかなくなってしまったり、
    したくても身体が付いてこなかったりしているかもしれません。
    ちょっとしたことでいいです。

    パジャマでも、今日は明るめの色を着てみようとか、
    箸の色を今日はかえてみようとか・・・。

    つらいときは、

    空の色を見たり自然の緑の色を見たり、
    花壇の花を見たり、
    野菜の色を見たり、

    自分が変わらなくても日常の見える範囲で、いろんな色をみてみましょう。

  2. アロマセラピー
    匂いは嗅覚から直接大脳に送られます。
    そのため、考えてから決めるというよりは
    本能的にとらえるので、好き嫌いがはっきりと出やすいのです。アロマセラピーは、自然界の花・木・実・葉などから抽出した天然の素材です。そのため、現在の科学では証明できないほどの自然の有効成分が含まれています。

    各精油によって、効能がありますので、効能に合わせて使用してください。

    また、妊娠中は使用を避けなければならないものがあります。

    特病を持っている方も時自己判断せず、
    アロマセラピストに相談してください。

    【うつ症状に効果的なもの】
    精神疲労・無気力・落ち込み・緊張・不安・などに。

    ベルガモット
    ローズウッド
    マンダリン
    ゼラニウム
    レモン
    オレンジ
    サンダルウッド
    イランイラン
    ローズオットー

    いろんな使用方法があります。

    肌につけるときには、ベースとなってくるオイルが必要です。

    精油だけでは使えません。

    一番簡単に使用できるのは、吸入・またはアロマを焚くことです。

    お風呂に2・3滴たらしたり、洗面器お湯を張って
    そこに精油をいれて呼吸をしたり、寝るときに焚いても効果的です。

    ぜひためしてみましょう。