悩みに向き合う方法

悩みの対処方法について
質問されることがかなり多いため、
ここでもう少し詳しく悩みについて

述べてみます。

実際、悩みは、私たちにちょっとしたストレスを
与えるので、悩みがある方が脳を活性化
させて行動を前向きにしてくれるのです。

しかし、行き過ぎた悩みは、
精神面に悪影響を与えるだけでなく、
癌細胞を作り出したり、免疫力を低下させて
しまうことが医学的にも証明されています。

うつ病の時は、いくら悩んでも解決法が分からず、
堂々めぐりで考えていることが多いので、
先に述べたような朝、寝る前の悩み方の対処だけ
すれば後は何もしなくて結構です。

日中うじうじと考えてしまうのも
流れにまかせましょう。
その方がストレスになりません。

一方、私が心理学を勉強し、精神療法を行って
いく中で気づいたことがあります。

それは、同じ悩みでもうつ病が長引いてしまう
悩み方とうつ病をさっさと治す悩み方がある
ということです。

そのポイントをまとめます。

1.現実を把握したうえで悩み考える

  例えば、「プロゴルファーになりたい」と
  思った場合、達成までにかなりお金がかかる
  現実を認識している必要があります。

 うちにはお金がないから無理だと、うじうじ
 悩んでしまうのでは現実から逃げた悩み方です。

 プロフォルファーになるには、実際どれくらい
 かかるのか、もしなれた場合の年収などの情報を得て、
 たとえ訓練中借金しても、プロになれば取り返せるのか
 など全て把握して、また悩み続けるのです。
2.願望を一瞬あきらめる

 夢や願望をあきらめてしまうのが辛い方は、
 たった5分でかまいません。

 「もうそのことを願うのはやめた」と自分に
 言い聞かせてみましょう。

 何度もこのことを繰り返していると、
 何故か願望を達成できたり、方法が見つかる
 ものです。

 そのまま、虚しくあきらめてしまうことは
 実はほとんどありません。

 ある事に向けて真剣に努力すればするほど、
 達成から遠ざかっていく、
「努力逆側」の法則をご存知ですか?
 深層心理学では実証されている法則です。

3.人に相談するよりも一人で悩み考える

 他人に悩みを相談するのはいいことと
 言われてますが、意外と落とし穴があります。

 両親、兄弟姉妹、配偶者、専門家に相談するのは
 いいのですが、それ以外の人に安易に相談して
 しまうと、案外と変な雑音に振り回されることに
 なります。

 他人はあなたの真剣な悩みに対しても、
結局興味本位で向き合うため、気づかないうちに

 あなたを傷つけてしまう言葉を発したりもします。

 あなたのことを本当に大切に思ってくれる人や、
 他人でも専門家ならば、きちんと悩みを分析し、
 いい加減な言葉を発したりしません。

 ですから、安易に友人、知人などの他人に
 相談するよりは、自分一人で真剣に
 悩み抜いた方が解決は早いのです。

 時には最愛の人にすら相談しないで、自分だけで
 悩んだ方がいい場合もあります。

4.動ける範囲で実現に向けて行動してみる

 離婚について、うつ病もどん底になるまで
 悩んでいた人が、自分一人で「離婚届」
 をもらいに市役所に足を運んだ途端に
 うつ病が治ってしまった人がいました。

 その後の離婚調停、親権問題など、
 実に壮絶な話し合いが繰り広げられましたが、
 ついこの前までうつ病で寝込んでいた人とは
 思えないほど、精力的に立ち向かっていきました。

 離婚成立し、新生活を始めたあとは、
 自分一人でいきいきと働きながら、
 うつ病とは全く無縁の人生を送っています。

 他にも、転職や身体の病気、恋人の浮気で
 悩んでいたのに、ちょっと思い切って
 行動に移した途端に、うつ状態とは
 サヨナラできた方が大勢います。

 今の自分にできることから始めていく。

 転職セミナーの資料を取り寄せる。
  
 自分の身体の病気をテーマにした
 講演会を探し出して申し込む。

 恋人のことを一切考えるのをやめて
 資格を取る準備を始める。

 そこから、次々と新しいことに
 向かって展開していくものです。

うつ病を自分で治そうと思っている人
こそ、この4つのポイントを常に
意識して思い悩んだり、考えたり
してほしいものです。

うつ病を治す悩み方のコツ

生きている限り、悩みはつきものです。

同じことを何十年も悩まなければならなかったり、
一つの悩みが解決すると、

また次の悩みが出てきたり。

先ほどご紹介した症例で、わが子の自殺が
きっかけでうつ病になってしまった方など、
この悩みが時として深刻なうつ病を
引き起こします。

うつ病治療の80%は環境調整と申し上げましたが、
この環境調整の大部分は実は、この悩みの対処
にかかっているのです。

そもそも悩んでしまうのは、それがいつ解決
するか分からないからです。

また、悩みによって自分が生きにくい状態
になっているからです。

悩みが解決する時期があらかじめ分かっていれば
心身を消耗するほど悩んだりはしません。

しかし、悩みが解決する時は必ず来ます。
それは、自分自身の命が終わるときです。

あるいはその前に解決してしまうかも
しれません。

悩みが解決するまで、長くとも
150年以上続くことはないでしょう。

だからといって、悩みを無視して楽観的に
生きるわけにはいきません。

実は、悩みを軽視するよりも、とことん
真剣に悩んだ方が解決や克服は早いのです。

これは、深層心理学でも実証されています。

だから、悩みに対して、いろいろ考え
思い煩うことは、早い解決に向けて
努力しているということになります。

要は、悩んでいることが終わった状態、
願っていることが叶った状態と、
願望をあきらめた状態、
これらのバランスをとって悩めばいいのです。

特にうつ病の間はこの考え方は大事です。

この悩みや願望を放棄するのは、一日のうち
寝るために布団に入ったときです。

このまま寝たまま死んでしまうかもと思って
悩みや願望をあきらめます。

そうすれば少なくとも寝ている間は
脳は悩みに対して汚染されません。

寝たまま翌朝になったら息絶えていた
というのは、どの年齢の人も
あり得ない話ではありません。

そして、朝目が覚めたら、一瞬でいいので
今悩んでいることが解決した状態、
願望が叶った自分をイメージします。

亡くなった人のことを悲しんでいるので
あれば、一瞬、その人が生きている間
一緒にしたことなどを思い出します。

とにかく、今悩んでいることや抱いている
願望に対して、たった5秒でいいので、
プラスのことを思います。

このような形で毎日朝晩、悩みや願望に
向き合えば、あとはたとえ昼間
どんな悲観的、絶望的な考え方を
しても大丈夫です。

あなたの心と身体、そして取り巻く環境は
悩み解決、願望達成に向けて、確実に
動き出しています。

やる気がなくても何とか始める3つのコツ

人間の「やる気」には、そもそも限りがあるという話を前の記事で書きました。
「やる気」を使っていけばどんどん消耗しますが、
「やる気」が補充されるペースはゆっくりとしています。


「やる気」の総量に限りがあるのなら、
補充されるゆっくりしたペースに合わせて
「やる気」を効率的に使う必要があります。

今回の記事では大きな「やる気」をいちどに出さなくても、
ちょっとした小さな「やる気」で行動を起こしたり、
無理なくやり抜いたりするためのコツを紹介しましょう。

《1:できるだけ小さく》最小限のやる気で踏み出せる一歩

何を始めるにあたっても、特に最初の一歩を踏み出すのは「抵抗」があります。

最初に一歩を踏み出すだけのやる気は出せるか?
そこまで自信がない、やる気も出ないという人もいるでしょう。


それでは最初の一歩に集中しましょう。

やろうと思っていること、やらなけらばならないことは、
やる気が無いときでも、一歩でも進められるようにハードルを下げるのです。


最初の一歩は簡単に踏み出せるような、できるだけ低い目標設定にするのです。

たとえば、ウォーキングを習慣にするための最初の1歩は、
「ウォーキング用の靴を履く」だけにします。


1日目は靴をはいて終わり。

2-3分、履き心地を味わったら、そのまま靴を脱いで、部屋に戻っても構いません。
これが出来たら、祝杯を上げても良いくらい重要な一歩です。

2歩目は、最初の一歩の後の最初の一歩

1日目に靴を履くことができたら、
2日目は「それをはいて家の前まで出る」だけにします。


これもまた小さな1歩です。


1日目の最初の一歩の後にやってくる最初の一歩です。


履いたウォーキングシューズで家の前まで出るのもまた、
靴を履くのと同じくらい簡単なステップです。


このようにして一歩を二歩に二歩を三歩にと少しずつ増やしていけば、
大きな「やる気」を出す必要が無くなるのです。


これぐらい小さなやる気だったら、一日立てば十分に回復できるペースです。

3歩目も4歩目も小さな一歩、大きな目標に挑戦しない

こうやって、3歩目も4歩目も小さな一歩を積み重ねていきます。

ウォーキングといえば、20分とか30分とかやらなければ意味がない、と
考えるのは他人の価値観に振り回され過ぎています。


最初から大きな目標に挑戦すると、大きな「やる気」を消耗してしまいます。


始める前から、どんなウェアを着ていったらいいだろうかとか、
歩きながら音楽を聴いたほうがいいだろうかとか、
出来るだけ気持ちの良いコースを歩くにはどこに行ったらいいだろうかなどと、
頭の中でたくさんの小さな決断をしなければなりません。

たくさんの決断をしなければ、ちいさな「やる気」は続けられる

たくさんの決断をすると、たくさんの「やる気」を使い切ってしまいます。

その結果「めんどくさい」という気持ちが芽生えてしまいます。


「めんどくさい」という気持ちを乗り越えるためは、
大きな「やる気」を消耗する必要があり、結局、終いには
「やる気」をブロックしてしまうのです。


最初のー歩、その次の一歩と積み重ねていく一歩一歩を、
できるだけ小さく区切って、
「やる気」がなくてもできるような単位にまで落としておくこと。


一歩のハードルの高さを最初のうちから低くしておくことがコツです。

《2:2分間で》惰性で続けられるステップ

この「一歩」は2分以内に済ませられる程度にまで、
簡単に短いものにしておくのが良いとされています。


人間の瞬発的な「やり抜く力」の限界は2分程度だからです。


2分程度で、とても短い簡単な課題をこなすことができれば、
小さな成功体験が成果になり、心理的な「報酬」になります。


小さな報酬であっても、それは次の行動への「やる気」の補充につながります。

やる気を2分間以上維持できるか?

瞬発的な「やりぬく力」は最大2分しか持ちません。

大きな「やる気」を出す必要もなく、小さな「やる気」だけで、
その次の行動に結びつけて続けていくには、「惰性」が必要です。


先程のウォーキングの例で言えば、実際のところ、
靴を履いてちゃん家の外に出てしまえば、
その先10メートル歩くのに、ほとんど「やる気」を絞り出す必要はありません。


さらに、 10メートル歩いたら30メートルさらに歩くのにも、
ほとんど「やる気」が必要ありません。


人間は、いったんある行動を始めて少しでも継続すると、
その後は大きな「やる気」も強い意志も必要なくなり、
とてもわずかな「やる気」と「惰性」だけで、
行動を続けることができるものなのです。

《3:じゃま者を消せ》やる気と惰性の障害物

もっとも、そんな行動は「惰性」で続けているので、
目の前にちょっとした障害物が立ち塞がると、
あっという間にストップしてしまいます。


障害物を乗り越えるのには、大きな「やる気」と
強力な意思の力を必要としてしまい、挫折してしまうことがあります。


そういった障害物はできるだけ事前に排除しておきましょう。


今やろうとしている事に関係のないじゃま物や
余計な考えは視界の片隅や頭の中の片隅にあるだけでも、
いつ「惰性」を止めてしまう障害物になるとも限りません。

例えば、会社での事務作業でいえば、作業の気が散ってしまう環境を排除しましょう。

  • 今の作業に関係のない机の上のすべての書類や物
  • メールボックスにたまっている未読のメール
  • 開封していない郵便物
  • 棚に置いてある過去1年以上使っていないもの
  • PCの画面の片隅で開けっ放しにしてあるFacebookやTwitterのウィンドウ
  • 15分ごとにメールボックスを見に行く事

そして頭のなかにある、「やらなくっちゃ」リストも…
紙に書き出して10行以上あるようだったら、それは、
頭のなかの「やる気」をブロックし始めています。

前の記事に書いたように、徹底的に「やらないリスト」に
移し替えてふたをして見ないようにしましょう。

このようにして、小さな一歩を踏み出せる小さなやる気さえあれば、
小さなスタートをすることができ、後はわずかな「惰性」で
小さなステップを積み重ねていくことができます。