健康のために睡眠はたいへん重要です。
睡眠は、心身の疲労回復をもたらすとともに、
記憶を定着させる、免疫機能を強化するといった
役割ももっています。
健やかな睡眠を保つことは、
活力ある日常生活につながります。
睡眠障害というと不眠症を考えがちですが、
不眠症以外にも様々な病気があり、
多くの人々が睡眠の問題を抱えていることがわかってきました。
夜の睡眠が障害されると、眠気やだるさ、
集中力低下など日中にも症状が出現します。
睡眠の問題と日中の問題は、
表と裏の関係にあるといってもいいでしょう。
このような、睡眠の問題や日中の眠気の問題が
1カ月以上続くときは、何らかの睡眠障害にかかっている
可能性が考えられます。
睡眠障害は、その原因によって治療法も異なります。
適切な治療を受けるためにも、
自分の睡眠状態や睡眠の問題を把握しておくことは重要です。
睡眠障害の何が問題なのか?
睡眠障害があると、何が問題になってくるのでしょうか?
ひとつには、睡眠障害によって、
日常生活や社会生活に支障が出てくることがあります。
睡眠障害によって日中の眠気やだるさ、
集中力低下などが引き起こされると、
日々の生活に支障をきたし、
極端な場合には事故につながることもあります。
また、睡眠不足や睡眠障害が長期間持続すると、
生活習慣病やうつ病などになりやすくなることがあります。
こうしたことから、
睡眠障害に適切に対処することが重要と考えられています。
自覚できる症状
- 不眠(寝つきの悪さ、途中で起きてしまい再入眠できない、朝早く起きてしまう、熟睡できない)
→ 精神疾患や身体疾患、服用薬、下記の睡眠障害をチェック
そのうえで不眠症かどうか判断
- 過眠(日中眠くてしかたない、居眠りをして注意をされる)
→ 睡眠不足や睡眠の質が低下する病気がないか、チェック
もし、夜十分眠っているのに日中眠い場合は、過眠症を調べる
- 就寝時の異常感覚(脚がむずむずしたり火照ったり、脚をじっとさせていられないためによく眠れない、夕方以降に悪化)
→ むずむず脚症候群を調べる
- 睡眠・覚醒リズムの問題(適切な時刻に入眠できず、希望する時刻に起床することができない)
→ 睡眠日誌で睡眠・覚醒リズムをチェック
概日リズム睡眠障害を調べる
人から指摘される症状
- いびき・無呼吸(いびき、眠っているときに息が止まる、突然息が詰まったようにいびきが途切れる)
→ 体重、飲酒、服用薬をチェック
睡眠時無呼吸症候群を調べる
- 睡眠中の異常行動(寝ぼけ行動、寝言、睡眠中の大声・叫び声)
→ 夢との関連性、起こして覚醒するかどうか、チェック
睡眠時随伴症を調べる
- 睡眠中の異常運動(寝入りばなや夜間に、脚がピクピクと動いている)
→ 就床時の異常感覚についてチェック
周期性四肢運動障害を調べる