うつ病 からだの症状
うつ病のからだの症状は、1つではなくいろいろな症状があらわれます。
眠れないことに加えて、頭痛がする、食欲が出ないなどです。
そしてこのような症状があるにもかかわらず、
いろいろな検査をしても原因がわからないということがよくあります。
からだの不調に加えて、よく考えてみると
「毎日が楽しくない」、「何をしてもつまらない」、
「とにかく憂うつだ」など、こころの症状もある場合です。
睡眠の異常
- 眠れない(入眠困難)
- 朝、目覚ましよりも早く目が覚める(早朝覚醒)
- 夜中に何度も目を覚ます(中途覚醒)
- 寝た気がしない(熟眠障害)
食欲の低下
(ときに増加)
- 食欲がない
- 何を食べてもおいしくないし、食べるのも億劫
- ダイエットをしていないのに、体重が1か月で数キロも減った
- 甘い物が欲しくなり、過食になり体重が増加することもある
(食欲や体重は増加する場合もあります)
疲労、倦怠感
- からだがだるい
- 疲れがずっと残っている
- ひどく疲れる
- からだが重い
ホルモン系の異常
- 月経の不順
- 勃起の障害
- 性欲の低下
その他の症状
- 頭痛(頭に鍋をかぶったようなすっきりしない鈍い痛み)、頭重感
- 肩、背中、四肢関節などさまざまな部位が痛む
- 便秘
- 心臓がドキドキする(動悸がする)
- 胃の痛み
- 発汗
- 息苦しさ、窒息感
なぜ、うつ病でからだの症状があらわれるのでしょうか?
うつ病では、さまざまなからだの症状があらわれるため、
多くの方にうつ病という自覚がなく、
何らかのからだの病気があるのではと考えて、
内科などを受診する人が少なくありません。
実際に、うつ病患者さんの半数以上が
はじめて病院に行くときには、
精神科ではなく内科を受診していたという報告があります。
では、なぜ、うつ病でからだの症状があらわれるのでしょうか?
それは、心配事があればお腹がキリキリする、
緊張すると胸がドキドキするというように、
こころとからだはつながっているからです。
うつ病は、精神的に落ち込む病気ですが、
そのこころの不調がからだにもあらわれているのです。
また、うつ病は気分の不調をきたすだけでなく、
神経やホルモン、免疫などに影響を及ぼし、
これらが複雑にかかわりあって、
いろいろなからだの症状があらわれると考えられています。
最初筆者は風邪の症状がずっと続いていて
内科に通ってました。
これを心身相関といいます。
さらに、うつ病になると「不安になりやすい」、
「物事を悪くとりやすい」という状態になるため、
普通だったら見過ごす程度のからだの不調も、
とても大きく感じてしまうのです。
うつ病 こころの症状
こころの症状でよくあるものは、「抑うつ気分」と「意欲の低下」です。
抑うつ気分
- 気分が落ち込む、特に朝の抑うつ気分が強い
- 悲しい気持ちになる
- 憂うつだ、何の希望もない
思考力の低下
- 集中力が低下し、仕事の能率が落ちた
- 些細な決断ができない
- 注意力が散漫になって、人のいうことがすぐに理解できない
意欲の低下
- 今まで好きだったことや趣味をやる気になれない
- 友人や家族と話すのも面倒だし、話していてもつまらない
- テレビや新聞をみてもおもしろくない
- 身だしなみやおしゃれに関心がわかない
- 不安や落ち着きのなさ(焦燥感)でじっとしていられない
- 毎日生活に張りが感じられない
逆の症状があらわれることもあります。
眠れない、食欲がない、落ち込んでいるという症状は
うつ病でよくある症状ですが、
ときに逆の症状があらわれることがあります。
眠れない → 睡眠の過剰があらわれることがあります。(過眠)-
- 朝も遅くまで寝ている
- 休みの日は1日中寝ている
食欲がない → 食欲が異常に進むことがあります。-
- いつもよりよく食べるようになった
- やけ食いにも似ている
- 夜中によく食べている
- 数か月で明らかに太った
落ち込んでいる→不安や落ち着きのなさ(焦燥感)が
あらわれることがあります。-
- イライラしている
- じっとしていられない
- ソワソワした感じ
注意:特に高齢者のうつ病では、不安や焦燥感
(イライラしたり、あせったりする)が強く出て
診断が遅れることもあります。
主治医から反復性うつ病性障害と診断されましたが…
病状は全く一緒ですねぇ~❓