自然治癒力を高めよう

食事

  1. カフェイン・甘いものはNG
    飲食物の中でうつ病の方に一番避けてもらいたいのが、
    カフェインと甘いものです。カフェインは、覚醒作用があるだけでなく、
    交感神経といって自律神経の興奮する神経を刺激してしまいます。もともと、交感神経を使いすぎたからだによって、
    うつ病が発症しているので、より悪化させてしまいますので避けましょう。

    〈カフェインを含むもの〉
    コーヒー・紅茶・緑茶・ジャスミン茶・ウーロン茶・ほうじ茶・
    ココア・チョコレート・コーラ・栄養ドリンクなど

    甘いものは、疲労感が加わってくると食べたくなる欲求が出てきます。

    これは、脳の栄養となるものは唯一糖分だけですので、脳疲労が続くと欲求が増すのです。

    でもここで気をつけなくてはいけないのは、砂糖類です。

    いわゆるお菓子・洋菓子・和菓子類。
    砂糖は、血糖値を素早く上げる能力を持っています。

    ですので、血糖値が上がることで身体の疲労が取れたかのような錯覚に陥ります。

    ただ、体内では血糖値がいきなり上がったことで
    「身体の危機だ」ととらえて、
    今度は血糖値を戻すためにホルモンを分泌するのです。

    それがインシュリンです。

    そしてこの反応には、アドレナリンなどの交感神経が
    余計に刺激されてしまうのです。

    血糖値が急激に上下すると、食べても空腹感が付きまとい、
    疲労感も取れず、機能性低血糖という疾患になることがあります。

    落ち込みや情緒不安もさらに強くなります。

    甘いものは、控えることが大切です。

    どうしても我慢できないときは、食前より食後にたべましょう。

  2. バランスの良い食事
    日本の和食と言われれば、
    ご飯に味噌汁・主菜(魚や豆料理)・副菜(野菜)といった定食を
    思い浮かべるでしょう。主食(米やパンなど)だけの単品ではなく、
    一汁三菜といった日本食の形が、
    一番体にとって必要な成分がバランスよくとることができます。ということは、なにもうつ病だからというものを神経質に考えるのではなく、
    健康を保つための食事作りをしていけばいいのです。

    注意することは、ばっかり食いをせず、
    冷たいもの・辛すぎるものは控えましょう。

    また、年齢や活動量におうじて摂取量は異なりますので、
    無理して若い時と同じように食べる必要はありません。

  3. 無理して食べない
    食欲がないとき、食事をすると胸やけや胃痛がするなど
    消化症状が強いときは、無理して食べる必要はありません。身体がノーと教えてくれているんです。そんなときは、朝だから朝食を食べなくてはいけないとか、
    バランス良く食べるためにはもっと食べなきゃいけないとか
    思わないことが大切です。

    内臓は副交感神経に支配されています。

    なので、身体がリラックスした状態でないと
    消化をうまくしてくれないのです。

    体調が悪いときは、なかなか消化が上がってきません。

    そこに無理やり食べ物を食べてしまうと消化がさらに遅れ、
    消化管痛や吐き気・疲労感が出てきてしまいます。

    ただ、栄養の補充は大事ですので、
    食べれない日が続くときは
    点滴で栄養を補充することをお勧めします。

  4. 食後は気持ち悪いときどうするか?
    食事は食べられるのだけど、食後めまいがしたり具合が悪いという人は、
    食事によって内臓が動き出すのですが、
    一気に血流を内臓に取られてしまうので、脳に酸素が届きにくくなります。体調が悪かったり、もともと貧血や低血圧を持っていればなおさらです。そんなときは、食後すぐに横になって休みましょう。

    片付けもあとでいいんですよ。

    とくに、家族がいれば片付けも相当の時間を割くことになりますから、
    後回しにしましょう。

    横になることで全身に血液がめぐりやすくなります。

    目を閉じて、気持ち悪さが少し楽になるまで休んであげてください。

    消化した血液は一度肝臓に集められますので、
    肝臓が働きやすいように右を下にして
    横向きになって休めるとさらに効果的です。

自然治癒力を高めよう

自然治癒力は、
「心のメンテナンス」「食事」「運動(呼吸)」「睡眠」といった毎日の生活の中で、
必ず行っているもので成り立っています。

自分の自然治癒力を高め、
使いやすい身体を手に入れておくことは、
うつ病から回復する重要なキーとなります。

心も体も元気にストレス知らずに、保っていく秘訣は、
毎日の習慣をちょっとちがう視点からとらえたり、
実践するだけなのです。

心のトレーニング

「私には、こんなことできない」
「かたづけが全部終わるまでは休んじゃいけない」
「あの人はいつも何もやってくれない。わたしばっかり・・・」
「何でだれもわかってくれないの?すこしは心配してよ!」

など、~しなければいけないと考えたり、
自分のことを常にできないと思っていたり、
またはいつも他人のことが気になって、
他人の反応をみてはイライラすることはおおくないですか?

心は、感情で動いています。

そして、その感情は身体のシステムも巻き込んで働きます。

怒ると、カーッと頭に血が昇ってきます。

これは、怒るという感情が、
脳内の神経伝達物質であるアドレナリンに作用したからです。

その時、身体はアドレナリンが大量に作用することによって、
血管を収縮して血圧を上げる生理反応を起こします。

そして、怒るために必要な力をみなぎらせ、
カッカしながら人は怒ることができるのです。

そのように、いろいろな感情一つ一つに身体が作用する反応があります。

そして、身体に負担を変える反応は決まってネガティブな感情なのです。

感情のスイッチで身体は変わる!

ネガティブな感情とは、「不安」「落ち込み」「恐れ」「怒り」「緊張」などです。
けっして、あってはいけない感情ではありませんが、毎日の中で過度にかんじたり、
そういった環境の中に長期にいることがよくありません。

特にいまうつ症状が強いのであれば、変える必要があります。
環境も他人を変えるのも難しいもの。
でも自分自身はいくらでも変えられます。

ネガティブの感情が出てきたとき、
そこから心を安定させるためには方法があります。

  1. 視点を変える
    同じことを言われたのに、思いは人それぞれ。
    職場で、企画書を提出したら上司がなにやら、納得いっていない様子・・・。

    そこで、「また怒られた。私って何やっても駄目なんだ」と
    否定的にとらえていませんか?

    「そうか、そこがまだ足りなかったのか。
    よし、次はできるように頑張るぞ」と思うように
    他人も自分も否定ではなく、肯定的に考えてみましょう。

    そこで、気持ちが乗らなくても大丈夫。
    心は癖がついていくものです。

    最初は違和感や抵抗感があっても、続けてみてください。

    特に症状が出てる時は、一生懸命物事を肯定的に考えてみましょう。

    必ず身体が答えてくれます。

    そして、そんなちょっとでも考えを切り替えたら、自分をほめてあげましょう。

  2. 感情を外に出してみよう
    周りのことばかり気になってしまったり、
    または自分だけで抱えきれないほどの仕事や家事を抱えて、
    黙ってやり遂げていませんか?

    そんなあなたは、ザ・日本女性です。

    奥ゆかしくて、我慢づよくて、
    周りを立てることができる素晴らしい女性です。

    そして、そうやって行くことが大事と家庭環境や社会の中で、
    教わってきたのでしょう。

    でも、頑張らなくていいんですよ。

    人は、一人では生きていけないのです。

    あなたが、周りのいろんな人を助けてきたように、
    あなたのことも助けてくれる人が必ずいます。

    「みんな自分のことばっかり!」と思ってしまいますが、
    それは周りの人たちがどうやって助けたら人が喜ぶのか、
    あなたほど経験がなく、そこまで気付くことができないからです。

    心で思ったことは、声に出してみましょう。

    それが一番大事。

    感情が脳内にずっと渦巻いていると、
    心の引き出しに余裕がなくなってしまい、
    うまく整理することができないのです。

    我慢して我慢してやりぬいてきたとしても、
    そこで感情が否定的なままであれば、
    結局いつか脳のオーバーヒートが起ります。

    脳の中からまずは外に吐き出してあげまししょう。

    「バカ野郎っつ!」
    とか汚い言葉になったっていいんです。

    心に感情をしまいこんでいるのが、身体の負担になるのですから。

    山や海、カラオケボックスでもいいでしょう。

    あなたの今あるエネルギーをつかって大きな声で叫んで下さい。

    また、感情を外に出せればいいのですから、
    紙に書いてそれはびりびりにやぶいてゴミ箱にぽーいとするのも効果的です。

  3. イメージトレーニング
    最近の日本代表のスポーツ選手が
    ひと昔前より強くなってきたのは、
    イメージトレーニングの強化だといわれています。

    気持ちの変化は、習慣もかわり行動も変わります。

    そして、自分がどうなりたいのかイメージできれば、回復は格段と早くなります。

    脳内でも、いいイメージを巡らせているときは、
    エンドルフィンという神経伝達物質が働きます。

    これは、快楽ホルモンともいわれ身体をリラックスするために必要な物質です。

    最初は、現実の状態がちらついて、
    やってみようと思ってもなかなかできないかもしれません。

    まずは、楽しかったこと・嬉しかったことを真剣に思い出して下さい。

    いつの時代でも大丈夫。

    マイナスになってしまう感情の想い出は、避けて下さい。
    それを癖づけてみましょう。

自然療法の重要性

本来人間の体には、いい状態に戻ろうとする自然治癒力が存在します。

たとえば、転んで手に切り傷ができたとします。

その時は、痛いでしょうが、傷口も徐々に回復し、
何もなかったかのように再生してきます。

これは、身体の自然治癒力が働いた証拠なのです。

手術で薬で、補うことができたとしても
補った身体の自然治癒力が回復してこなければ、

身体が修復していくことができず、
症状の改善にいたるのは難しいでしょう。